飛び込んだ人が警察官に連れられ消えていき…密着ルポ 阪神日本一の夜「道頓堀」では何が起きていたか
11月4日夕方。大阪ミナミは三連休ということもあり、外国人観光客や大勢の人で賑わっていた。そんな中、機動隊や警察官が続々と集まり、御堂筋の一車線を警察車両などで占拠した。そう、「阪神タイガース日本一」による混乱を警戒しての警備が始まったのである。18時頃にはリーグ優勝時やハロウィンでも恒例となった道頓堀橋の目張りはすでに設置を終えていた。 【画像】すごい胸元…!渋谷ハロウィンにやってきた外国人女性の「大胆仮装」姿…! この日、試合は2回表で阪神が1点を入れたものの、2回裏でオリックスが2点入れたことを受け、警戒に当たっていた私服警察官らが「コレ明日も警備出なあかんのちゃうか」とボソリ。試合はオリックス優位で進行し、最終的にオリックスが勝利をつかんだ。戎橋近くの桟橋でスマホで試合を観ていた阪神ファンが「ボケェーーーー!!!なんやねんこの試合!!」などと大声を出すなどして足早にその場を去っていった。警察側も徐々に警備体制を縮小、22時30分頃には機動隊の隊長らが隊員に「解除!解除!」と告げ、警察官らもその場を去った。戎橋上は最小限の警備体制が敷かれたが、普段通りの光景に戻ったのである。 そして11月5日、いよいよ決戦の日である。道頓堀界隈は阪神とオリックスどちらが勝つのか緊張感に包まれていた。序盤はどちらも得点を得られないままゲームが進行していく。4回表、阪神がホームランを決め3点を獲得した。阪神優位のゲーム展開のムードに包まれる。同時に警察官らも徐々に数が増強され始めた。 21時を前にすると道頓堀の両岸の遊歩道には溢れんばかりの人だかりが。川への飛び込みを一目見ようと多くの人が集まったのである。これを受け、警察側は遊歩道への流入規制を開始した。そして21時40分頃、阪神が38年ぶり2度目の日本一となった。その瞬間、溢れんばかりの歓喜があちこちから聞こえてくる。直後に川への飛び込みが始まった。警察官らもしきりに飛び込み禁止を呼びかけるが、その声も届かず続々と飛び込んでいく。 リーグ優勝時と違い、飛び込んだ後は警察官らが彼らとどこかへ去っていく姿も見られた。また、カーネル・サンダースのコスプレをした男性も仲間に胴上げされた後、川へ放り込まれた。38年前の人形の投げ込みを彷彿とさせる内容となった。 かに道楽前では胴上げや六甲おろしの大合唱が盛んに行われた。集まった人々に対する警察官の声掛けもユニークで「どうせ今撮ってる写真見返さんと終わるんやからスマホなおしてさっさと帰りや」などと声掛けを繰り返していた。阪神タイガース熱はまだまだ大阪を席巻しそうだ。 撮影・文:有村拓真
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