侵攻に抗議の19歳、精神科病院に強制入院 一審判決維持 ロシア
【AFP=時事】ロシア・モスクワ(Moscow)州の裁判所は11日、ウクライナ侵攻に抗議したマキシム・リプカン(Maksim Lypkan)さん(19)について、精神科病院での強制的な入院治療を続けるべきとの一審判決を維持した。 【写真】「プーチンは人殺し」 在独ロシア大使館前で抗議デモ ロシアはウクライナ侵攻への批判を厳しく取り締まっているが、被告人を精神科病院の閉鎖病棟に送るという旧ソ連の指導部が反体制派に用いた手法を取るのは異例。 リプカンさんは18歳だった昨年2月、侵攻開始から1年の節目にモスクワで抗議デモを計画。「ロシア軍に関する偽情報」を流布した容疑で逮捕された。 だが、一審は今年2月、リプカンさんが「犯行当時」、心神耗弱の状態だったとして公訴を棄却。代わりに精神科病院で「強制的な入院治療」を受けさせるとの判断を下した。 リプカンさんは昨年11月からモスクワ州の精神科病院に入院させられており、欠席裁判となった。 ロシアの人権団体「メモリアル(Memorial)」は、リプカンさんを政治犯リストに記載している。 リプカンさんは米政府系ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティーとのインタビューで、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領を「戦争犯罪人」と呼び、ウクライナ侵攻に抗議したのは「ウクライナ国民の犠牲者数に衝撃を受けた」からだと話していた。【翻訳編集】 AFPBB News