熊本市電 クレカ決済なら12日だけ運賃半額 全国交通系ICカード廃止方針どうなる?
テレビ熊本
県内バス5社と熊本電鉄電車は今年12月中旬以降、『SUGOCA』『Suica』など全国交通系ICカードが利用できなくなります。 運賃の決済に関する機器の契約更新費用が高額なため、その約半分の金額で済むクレジットカードなどでの決済が可能な機器を新たに導入することにしたからです。 そしてこちら。熊本市交通局の熊本市電も、クレジットカード決済の機器ならば現在の機器を更新よりも費用が約8700万円少なくて済むという理由で再来年4月から全国交通系ICカードを廃止しクレジットカード決済などに切り替える方針です。 その熊本市電は、今年8月1日に開業100周年を迎えます。 12日はその50日前ということで、運賃が半額になるキャンペーンを行っています。 ただ、今回半額とされるのはクレジットカードでの決済のみです。 今から10年前、熊本市電で全国交通系ICカード『でんでんニモカ』の運用が始まりました。 市は『でんでんニモカ』は他県の公共交通でも使えるというメリットをPR。 【上村 芽衣 記者リポート】 「でんでんニモカの限定カードを買おうとこんなにずらっと並んでいます」 「その数およそ300人!くまモンがデザインされ1万枚限定で発売されるカード を購入しようと、きのうの昼過ぎから並んでいたという人もいるとか」 【12日 尾谷いずみアナウンサー リポート】「あれから10年。きょう行われている運賃半額キャンペーンは、でんでんニモカなど全国交通系ICカードではなくクレジットカード決済のみが対象です」 12日、クレジットカードでのタッチ決済ならば運賃半額。 利用者はどんな反応を示すのでしょうか。 【尾谷リポート】 「あ、タッチ決済のお客さんがいらっしゃいました。(次々降りてくる乗客)現金。現金。現金。ICカード。ICカード。ICカード・・」 【利用者(県内在住女性)】 Qきょうはクレカ決済なら半額ですが? 「知らなかったです」 Qクレカ使ってみようかなとか? 「いや、使ったことがないので普通にICカードを使うと思います」 【利用者(県内在住男性)】 Qキャンペーンはご存じですか? 「はい。テレビで見て(知ってる)」 Qではクレカ使いますか? 「いや、使わないかもしれない」 Qきょうは半額ですけど? 「じゃ、使おうかな」 そもそもなぜ今回の熊本市電100周年の50日前記念キャンペーンはクレジットカード決済のみ半額なのでしょうか。 【熊本市交通局総務課 吉岡 秀一 課長】 「以前から計画していたもので今回の全国交通系ICカードの廃止のためということではないのですがクレジットカード利用率が低迷しているというのがあるので今回の機会に利用いただき利用率の促進につなげていけたらと考えています」 熊本市電は再来年4月からでんでんニモカを含む全国交通系ICカードを廃止しクレジットカード決済などに切り替える方針です。 これをめぐっては今開かれている熊本市議会でこんなやりとりがありました。 【6月6日一般質問 井本 正広 議員(公明党市議団長)】 「交通系ICカードを廃止するのは全国で初めてであり、利用者に大きな混乱が生じるとともに熊本のイメージ低下にもつながるのではないか?」 【6月6日 大西 熊本市市長】 「私自身も県議時代に現在の機器を導入する際、全国交通系ICカードの導入を強く主張しており、利用者に大変な不便をおかけすると考えている。しかし高額な更新費用は看過できるものではない」 【6月6日 井本正広議員(公明党市議団長)】 「市電については1年先の話であり更新費用も8700万円の差額ですがバス・電鉄電車の新システム稼働後一定の状況を確認したあとに利用者目線で導入の議論をすべきではないかと強く申し上げます」 クレジットカード決済なら運賃半額のキャンペーン、12日午後11時台の最終便まで行われます。
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