勇壮なばちさばきを見せる「輪島・和太鼓　虎之介」＝氷見市のひみ番屋街

　氷見市の観光施設「ひみ番屋街」で14日、能登半島地震で甚大な被害が出た輪島市のジュニア和太鼓チーム「輪島・和太鼓　虎之介」が勇壮に太鼓を打ち鳴らした。震災に負けじと、魂のこもった力強い音を響かせ、会場を埋めた大勢の観光客らを沸かせた。 　2000年に結成した虎之介は全国大会の常連で知られる。震災で自宅や練習場所を奪われた園児から中高生までのメンバーと指導者の9人が太鼓を打てる喜びをかみしめ、感謝を胸にばちを振るった。見えを切るたびに観衆から盛んに拍手が送られた。「ひょっとこ」や「おかめ」の面を着けたメンバーがおどけた動きで楽しませた。終盤は観光客が手拍子を送り、メンバーが威勢良く太鼓を打ち鳴らして会場は一体感に包まれた。 　13日から始まった能登復興応援イベントの一環で、震災で活動の場を失ったチームを応援しようと、ひみ番屋街の運営会社が企画した。虎之介の橋爪朱宗代表（33）は「（震災の影響で）披露する場が少ない中で呼んでいただき、たくさんのお客様の前で太鼓を打つことができてうれしい」と感謝した。