【Cycle*2024 ストラーデ・ビアンケ ドンネ:プレビュー】コペッキー&フォレリングのチームメート対決の再現は!? ウィメンズプロトンの構図がはっきりと示される“白い道”
2015年に初開催され、今年がちょうど第10回。イタリア・トスカーナ地方の“ストラーデ・ビアンケ(白い道)”を舞台に、トップライダーがしのぎを削る。 白い道は未舗装で、土ぼこりを浴びながら砂利道を突き進んでいく。それでいて急勾配の上りと下りをこなしていくから、走力だけでなくパワーやハンドルさばきもコース攻略には必要な要素。このレースにおいて男女ともに言えることは、そのときどきのプロトンの構図が明確に表れるというもの。意外な選手が急浮上したり、予想を大きく覆すようなジャイアントキリングが起こることはほとんどない。チーム戦を超え、個々の力勝負が見られるのである。
前回大会は、デミ・フォレリングとロッテ・コペッキーのチームSDワークス勢が仲間同士で一騎打ち。チームの、さらにはウィメンズプロトンのスーパーエースである2人だ。どんな幕切れが待っているのかと思いきや、まさかまさか本気の優勝争い。最後はハンドル投げでフィニッシュし、15分も写真判定に時間を要した末にフォレリングの優勝が確定したのだった。
両者の活躍ぶりは、レースを追っている方々ならご存じだろう。コペッキーはクラシックのタイトルを欲しいままにし、世界選手権でも優勝。フォレリングはステージレースを席巻し、ついにはツール・ド・フランス ファムの女王を戴冠した。
その2人が今年もストラーデ・ビアンケ ドンネのスタートラインに並ぶ。ともに2月に入ってシーズンインし、早速状態の良さをアピールしている。やはりこのレースに調子を合わせてくるだろうから、プロトン全体を見ても力が一段も二段も抜けていると見て良いだろう。彼女たちにとどまらず、ヨーロッパ女王のミーシャ・ブレーデウォルツやエース格のニアム・フィッシャーブラックもメンバー入りするから、チームSDワークスそのものの戦力が群を抜いている。
隙がないように思えるフォレリングとコペッキーだけど、実は今季、彼女たちに土をつけた選手が存在する。“クイーン・オブ・クイーン”マリアンヌ・フォス(ヴィスマ・リースアバイク)だ。先のオンループ・ヘット・ニュースブラッドで、コペッキーらに先着し優勝。ベテランまだまだ健在、である。ストラーデ・ビアンケ ドンネの最高成績は2020年の6位。表彰台経験こそないが、悪路の強さを考えれば当然今回も上位戦線に入ってくるだろう。
【関連記事】
- 【Cycle*2024 UAEツアー:レビュー】新星レナルト・ファンイートヴェルトが大逆転で大会制覇! ステージ3勝のティム・メルリールは文句なしのスプリント王“即位”
- 【Cycle*2024 UAEツアー:プレビュー】ホームレースでの覇権奪還を目指すUAEチームエミレーツ、ポイントは大会初日と2つの山岳か トップスプリンターの競演も見もの
- 「J SPORTSオンデマンド」徹底活用術~サイクルロードレースを滞在先でも大画面視聴! 風呂でも実況を堪能!
- 【ハイライト動画あり】圧倒的王者による圧倒的勝利 ファンデルプール6度目の戴冠|シクロクロス世界選手権2024レースレポート
- 【Cycle*2024 アルウラー・ツアー:レビュー】サイモン・イェーツ個人総合優勝でジェイコ・アルウラーはビッグミッション達成 JCL TEAM UKYO・岡篤志はモストアクティブライダー受賞で大会史に名を残す!