新しい北朝鮮人権NGO「フリートゥームーブ」始動 25日に発足記念シンポ 大阪
大阪を拠点に、北朝鮮の人権状況の改善を目指すNGO(非政府組織)の一般社団法人「フリートゥームーブ」が、発足を記念したシンポジウムを5月25日に大阪市で開催する。 【未公開写真】 金正恩氏の母・ふくよかで美しかった高ヨンヒ氏は大阪生まれの元在日朝鮮人(8枚)
◆立ち上がった元総連幹部活動家
「フリートゥームーブ」の共同代表の洪敬義(ホン・ギョンイ)さんは在日コリアン3世。朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)の幹部活動家をしていたが、2004年2月に朝鮮総連の民主化を求める提言を公表し除名処分になった。それから20年、洪さんは新しい活動を始めた動機を次のように述べる。 「金正恩政権は、あからさまに反統一、反韓国を掲げる一方で一族支配を強めています。国内では人権状況が悪化し民衆の苦しみは増しています。北朝鮮には日本から帰国事業で渡った9万3000人余りの在日朝鮮人とその日本人家族がいます。この人たちのこと、拉致被害、そして民衆を見捨てたくありません」 「フリートゥームーブ」の旗揚げには、在日コリアン、日本人、韓国人、脱北者が参加。韓国や欧米の北朝鮮人権団体と連携して国際的な活動を展開していく計画だ。また若い世代を育成するプログラムを準備していくという。
◆著名「脱北ユーチューバー」も登壇
記念シンポジウムは3部構成で、1部では洪敬義さんが、なぜ今、北朝鮮の人権問題に取り組むのか、その意義と目的について説明する。 2部に登壇するのは神戸市出身の在日コリアン3世の朴香樹(パク・ヒャンス)さんだ。「フリートゥームーブ」の共同代表でもある朴さんは、神戸の朝鮮学校に高校まで通い、北朝鮮には近しい親族がいたが政治犯として逮捕されてしまった。結婚後は韓国に暮らしながら脱北者の支援活動に参加するようになった。自身がどのようにして北朝鮮の人権活動に関わるようになったのか、その経緯と韓国での活動について発表する。 3部には著名な「脱北ユーチューバー」で、大阪府在住のキム・ヨセフさんが登場する。1985年に北朝鮮北東部に生まれたキムさんは、90年代飢饉の社会混乱下で家族と離散し、路上生活を始め、脱北して24歳で韓国へ入国。YouTubeチャンネル『脱北者が語る北朝鮮』を開設した。脱北者の立場から北朝鮮の人権について報告する。(石丸次郎) 日時 5月25日(土)午後 2 時~5時 会場 大阪駅前第1ビル11階 「自習室うめだの貸し会議室1181号室」 参加費1000円(学生500円) 問い合わせはfreetomovenk=gmail.comまで (=を@に変えて下さい)