大技で勝負に挑む中田璃士・高橋星名・西野太翔、“超新星”の植村駿ら男子は誰が勝っても初優勝。注目の全日本ジュニア出場選手
最後の大舞台に臨む垣内琥珀
ラスト全日本ジュニアに挑むのは、18歳の垣内琥珀。 昨季は4回転トゥループとトリプルアクセルの大技を武器に世界ジュニア、ユース五輪出場と大躍進する。 だが今季は骨挫傷、肉離れとケガに悩まされ、半月スケートから離れるという事態に。西日本選手権への出場も危ぶまれるほどの状況の中、大技なしの構成を下げたプログラムで出場した。 強化しているスピンやバレエ経験を活かした、しなやかな表現力などジャンプ以外の面で評価され、3位表彰台と確かな手ごたえを感じた。 コンディションは万全ではないが、「復活した垣内珀琉を見せたい」と強い思いで全日本ジュニアに挑む。最後の大舞台で有終の美を飾れるか。 去年、全日本ジュニアで3位表彰台にのぼった周藤集。 推薦出場となった全日本の公式練習で右足の腓骨骨折と靱帯損傷という大ケガに見舞われ2度の手術を経験した。 ジャンプの練習が解禁されたのが今年5月という過酷な状況の中、トリプルアクセルを取り戻し、東日本選手権ではショート・フリーで計3本投入するなど驚異の復活ぶりを見せた。 今大会では4回転ジャンプの挑戦も目論んでいる。 細部にまで行き届いた表現力に定評のある周藤に、ジャンプが加われば表彰台も見えてくる。 超新星の植村駿は、初の全日本ジュニアに挑む。 昨季はブロック大会で敗れ、予選の西日本へ進出できず涙をのんだ植村。 しかし今季、ジャンプの才能が開花。トリプルアクセルをショート・フリーで2本投入しブロック大会は2位と大差をつけ優勝で通過する。 続く西日本選手権でもその好調ぶりを発揮し、フリーのみでは1位になるなど会心の演技で2位表彰台と覚醒中だ。 夢の全日本初出場ではトリプルアクセル3本投入に挑む。爆発力を秘める植村の活躍に期待がかかる。 男子は誰が優勝しても「初優勝」となる。表彰台の頂点に立つのが誰か注目だ。
フィギュアスケート取材班