「ウクライナ侵攻はロシアの勝利で終わる」…トランプが描くシナリオは「世界を恐怖に陥れる」最悪なものだった
日本防衛の方向性
エミン:いま日本は台湾有事を見据えて防衛予算を大幅に増やしています。ただ、予定外の円安で、海外の兵器が値上がりし、予算が足りなくなっているとか。そんな問題があっても、日本はアメリカ製の兵器をこれからもっと買うことになると思います。ミサイル防衛システムなど、日本は防衛力強化が必須ですから。 ロシアのウクライナ侵攻や、イスラエルによるガザ地区侵攻作戦を見ても、アメリカにはもう2正面作戦を遂行する力がないのは明らかです。アメリカもそれをわかっている。だから、ドイツと日本に対して、もっと軍事力を強化し、アメリカの代わりに地域の安全保障に参加しろと言っているわけです。 これはかなり昔からの流れであり、トランプ再選で加速しそうです。 永濱:日本政府も防衛力強化の方向に動いています。防衛予算の大幅増も決まりましたし、それをまかなうための防衛増税も議論されています。 NTT法改正とともに、政府が保有するNTT株を売却して防衛費にあてる動きも進んでいます。為替介入をすると為替差益が出ますが、こうした決算剰余金や特別会計からの繰り入れなども防衛費に使うという話になっています。防衛予算は確実に増えていくでしょう。
永濱 利廣、エミン・ユルマズ