「リンゴの枝」が「布」に? 弘前大学が地元の企業と連携して作製 研究を重ねて目指す製品化
リンゴの木を剪定する際に出る枝=「せん定枝」を再利用します。弘前大学が地元の企業と連携して新たな生地を作製して公開しました。 【写真を見る】「リンゴの枝」が「布」に? 弘前大学が地元の企業と連携して作製 リンゴの枝が布として生まれ変わります。 ※NEWS DIG以外でご覧の場合は写真リンクをご活用ください。 ■「リンゴの枝」が「布」に? リンゴのせん定枝を使った「布」を作製したのは、弘前大学教育学部の廣瀬 孝准教授たちで、アップサイクルに取り組む弘前市のアサヒ印刷と共同で、2023年10月から研究してきました。 そして、24日に公開されたのが、仮称・「りんごの布」です。 ■どうやって作られているの?「リンゴの布」 チップにしたりんごのせん定枝を粉砕して、薄い紙の形にしたうえで、強度のあるマニラ麻から作られた糸と撚り合わせます。 さらに、その糸を既存の和紙糸に編み込むことで作られたのが、この「リンゴの布」です。 ■試行錯誤を経て完成した「リンゴの布」 りんご剪定枝は糸の段階で20%、布の段階で10%ほど配合されていて、試行錯誤を経て、糸の強度を確保することに成功したということです。 弘前大学 教育学部 廣瀬 孝准教授 「最終的には経糸も横糸もすべて我々の糸で、さらに糸の成分もリンゴを高めるのが最終的な到達点」 ■目指すは「製品化」 リンゴのせん定枝は県内だけで、年間約14万トン排出されていて、その7割は再利用されています。一方で3割にあたる4万トンは焼却や、産業廃棄物として処理されています。 アサヒ印刷 漆澤知昭社長 「せん定の技術というのは弘前に素晴らしいものがあって、弘前市の桜にもつながっておりますので剪定の枝を薪ストーブに使うとか燃やすのではなくて、色々なものに活用できるということを広めていければ嬉しい」 弘前大学とアサヒ印刷はさらに研究を重ねて製品化を目指したいとしています。
青森テレビ