西武・西川愛也 愛斗のような“野生感”あふれる守備を目指して/守備職人のプライド
外野のレギュラーがなかなか固定できない西武。『打撃』『守備』『走塁』と、その優先順位によって選手の優劣が変わってしまうのがその象徴とも言えるが、その中で『守備』において最も信頼を得ているのが西川愛也だろう。打撃の安定感が課題で、スタメンのチャンスは決して多くはないが、6月17日現在33試合に出場中、10試合が守備固めとして起用されている。 【選手データ】西川愛也 プロフィール・通算成績・試合速報 もともと、内野手としてプロ入りした西川。3年目に外野手登録となったが、「最初はめちゃくちゃ下手くそでした。ノックを受けても本当に捕れなくて、飛び込んでもダメ。転向1年目のシーズンはファームでも全部落としたり、届かなかったりで、試合で1度も捕れなかったですから」。 それを救ってくれたのが中学、高校と同じチームでプレーしてきた2歳上の先輩・愛斗(現ロッテ)だった。縁あって、プロでも同じ球団に入った兄貴分は同じ外野手となったことを喜び、個別練習にも付き合い、一歩目の出し方、打球判断、捕球の仕方など、基本の基本からすべて教えてくれたという。 着々と上達していった中で、プロとして、外野手としてお金を稼ぐことの難しさを思い知ったからこそ、あらためて「理想の外野手」に愛斗の名を挙げる。「あの、『死んでも捕る!』みたいな野生感が一番好きですし、それを目指して、ずっと愛斗さんの守っている姿を見て、参考にしてきました。僕も野生的な“攻め”の姿勢を見習いつつ、まずは“堅守”で信頼される外野手になりたい」。 愛斗の信念「投手の人生も背負って守っている」を受け継ぎ、責任感とプライドを持ってライオンズの外野を守っていく。 写真=BBM
週刊ベースボール