【解説】猛暑日“記録更新” 「温暖化がなければ…」今より涼しかった90年代 「食」への影響も懸念
27日も災害級の暑さが続いていて、東京では7月の猛暑日の日数がさらに更新されています。 ●熱中症去年の2倍 ●世界的熱波…食品に影響 以上のポイントを中心に詳しく解説します。
■東京都心の猛暑日“9回目” 熱中症で救急搬送…去年の同時期と比べ2倍以上
27日も各地で体温を超えるような暑さとなりました。大阪・枚方市では最高気温39.8℃まで気温が上がり、今年全国で1番の暑さを更新しました。 27日は全国251地点で35℃以上の猛暑日となり、東京都心の最高気温も36.9℃になりました。東京都心が猛暑日となったのは今月に入って9回目で、7月の猛暑日の日数の記録を更新しました。 熱中症も今年最多となっていて、注意が必要です。 総務省消防庁によると、今月17日~23日の1週間に熱中症で救急搬送された人の数は、全国で9190人にのぼっています。これは、去年の同じ時期と比べて2倍以上の人数です。 さらに、10人が亡くなっていて、搬送者、死者ともに今年最多となったということです。
■「昔の方がさわやかな暑さ」 90年代の7月平均気温を見ると…
「子どものころは、こんなに暑くなかった」と思う人も多いのではないでしょうか。今と昔の気温が、実際にはどれぐらい違うのかを見ていきます。 東京都心の今月の最高気温は、ほぼ30℃を超えていて、27日で4日連続の35℃以上の猛暑日となっています。 一方の1990年からの10年間の7月の気温について、1日ごとの平均を算出すると、30℃を超える日は7月後半になってから出てきます。27日の気温を比べてみると、90年代は32.8℃と約4℃低いということです。 しかも、猛暑日は、10年間で一番多かった1991年、94年、97年でも3回しかなかったといいます。 今と昔の暑さについてどう感じているか、街の人にも聞いてみました。 福井出身(30代) 「昔の方がさわやかな暑さ」 茨城出身(60代) 「エアコンはうちにはなかったですね、小さいころは。子どものころは夕方になると『夕涼み』という言葉があったように、結構涼しくなってたんですけど。今はそこ(夕方)からもまだ、30℃から下がってない」 東京出身(50代) 「子どもの時はエアコンが出回る時期だった。もっと特別な部屋、祖父の部屋とか(にしかなかった)。今は(エアコンは)必要不可欠な友達」 群馬出身・高校生 「(昔は)扇風機! 最近は両方とも扇風機とエアコン」 7月の終わりまで残り4日ですが、東京都心はずっと36℃まで上がるという厳しい予想になっています。