松田力也(埼玉ワイルドナイツ)　(C)スエイシナオヨシ

リーグ再開直後の大一番である。2月17日『NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24』第7節で首位を走る埼玉ワイルドナイツと3位に付ける東京サンゴリアスが激突する。 【PHOTO】髙本幹也(東京サンゴリアス) 埼玉WKはここまで盤石の戦いぶりを見せている。開幕戦で横浜キヤノンイーグルスを53-12で一蹴すると、第2節・近鉄花園ライナーズ戦・49-0、第3節・ブラックラムズ東京戦・44-17。第4節・トヨタヴェルブリッツ戦では前半8-27とリードを許すも慌てず騒がず。後半5トライをまとめて43-27の逆転勝利を飾った。そして直近2試合では第5節・三菱重工相模原ダイナボアーズ戦・81-21、第6節・三重ホンダヒート戦・70-12と2試合連続2ケタトライの大爆発を見せている。 6戦6勝で勝点29。チーム340得点、チーム89失点もダントツの数字である。得点2位がコベルコ神戸スティーラーズの250点、失点2位が東芝ブレイブルーパス東京の132失点と言えば、いかに埼玉WKの数字が傑出しているかわかるだろう。SO松田力也が得点ランキングトップタイで並べば、CTBディラン・ライリーもトライランキングトップタイの6トライをマーク。さらにCTB/WTB長田智希は5トライ、FB野口竜司は4トライで続いている。 一方、東京SGも開幕戦で王者・クボタスピアーズ船橋・東京ベイに52-26のダブルスコアで白星発進。第2節・BL東京戦では19-26の力負けとなったが、続く三重H戦は34-16できっちりボーナスポイントを獲得。第4節は神戸Sとのシーソーゲームを44-36で逃げ切ると、ここ2試合は“逆転のワイルドナイツ”の十八番を奪うような逆転劇を披露した。 第5節・静岡ブルーレヴズ戦は前半5-15で折り返すも後半4トライを畳み掛けて29-25で逆転勝利を飾ると、相模原DBとの前節は開始15分で4トライを許し、27分まで0-29というまさかのワンサイドゲームに。それでも4トライを返して64分SO髙本幹也のコンバージョンゴールでついに逆転したが、9分後に13フェーズの猛攻にトライを献上して再び31-34のビハインドに。しかし、ドラマは80分を超えてから待っていた。ラストプレーで東京SGは21フェーズの執念のアタックからCTB中野将伍がインゴールへ飛び込んで36-34、劇的逆転勝利を手繰り寄せたのだった。 『NTTリーグワン2023-24』ではそれぞれの持ち味を発揮しているが、この中断期間に開催された『THE CROSS-BORDER RUGBY 2024』は対照的な結果に終わった。主力を欠いた東京SGは若手主体のブルーズに7-43の完敗を喫したのに対し、埼玉WKはチーフス相手にベストメンバーを並べて38-14の圧勝を収めた。 試合後、坂手淳史主将が「今回のテーマは、自分たちのスタンダードを示すチャンス。自分たちが強くなる、うまくなる、勝ち続けるというワイルドナイツとして、高いスタンダードを見せるチャンスだとみんな思っていたので、いいラグビーができたと思う」と胸を張れば、ロビー・ディーンズ監督は「我々が『リーグワン』にフォーカスしているのは変わらない。ただ決まった以上は、この試合に意味を持たせたかった。選手たちはジャージーを背負うプライドを示してくれた。彼らをリスペクトしている」と選手たちを称えた。 両軍の試合登録メンバーは以下の通り。 【埼玉WK】 1クレイグ・ミラー、2坂手淳史、3藤井大喜、4マーク・アボット、5ルード・デヤハー、6福井翔大、7ラクラン・ボーシェー、8ジャック・コーネルセン、9小山大輝、10松田力也、11マリカ・コロインベテ、12ダミアン・デアレンデ、13ディラン・ライリー、14長田智希、15野口竜司、16堀江翔太、17ダニエル・ペレズ、18ヴァル アサエリ愛、19リアム・ミッチェル、20大西樹、21内田啓介、22ヴィンス・アソ、23山沢京平 【東京SG】 1森川由起乙、2堀越康介、3垣永真之介、4サム・ジェフリーズ、5ハリー・ホッキングス、6下川甲嗣、7サム・ケイン、8ツイ ヘンドリック、9流大、10髙本幹也、11江見翔太、12中村亮土、13尾﨑泰雅、14尾﨑晟也、15チェスリン・コルビ、16呉季依典、17ウィリアム・ヘイ、18中野幹、19箸本龍雅、20桶谷宗汰、21齋藤直人、22イザヤ・プニヴァイ、23松島幸太朗 ここまで一分の隙も見せない埼玉WKが7連勝を飾るのか、それとも東京SGがこの大一番で大仕事をやってのけるのか。『NTTリーグワン2023-24』第7節・埼玉WK×東京SGは2月17日(土)・熊谷スポーツ文化公園ラグビー場にてキックオフ。試合の模様はテレビ埼玉にて生中継。