嫌なニオイが残る、黄ばむ、首元がヨレヨレになる…そんな悩みを解決! Tシャツを「気持ちよく着る」ための洗い方の心得
例えば、糸が細くて柔らかく繊細な綿のTシャツと、糸が太く頑丈な綿のTシャツでは、繊維や色が同じでも扱い方は変わります。 また、Tシャツにボタンが付いているとか、ファスナーがあるとか、ワンポイントで刺繍がしてあるとか、プリントがあるとかでも、洗い方は変わります。洗い方によってはボタンが割れたり、刺繍の糸から色が出たり、プリントがはがれたりすることがあるからです。 洗濯はただの布を洗うのではなく、こういった付属の要素が組み合わさって服になったものを洗います。だから「綿だから洗える」とは気軽に言えません。繊維の特徴に加え、服に付属するさまざまな要素を総合して、どんな洗い方ができるかを考える必要があります。
その判断の参考にするのが、洗濯絵表示なのです。 ■洗濯絵表示の見方の正しい考え方 ただし、洗濯絵表示の方法で洗うということではありません。 実を言うと、販売されている衣類の多くが製品化したあとにしっかりと洗浄テストをしておらず、パーツごとの試験結果だけで、無難な表示が付けられているものが少なくありません。そのため、絵表示だけでは適切な洗濯にならないことも多いのです。 洗濯絵表示を確認するのは、その服に使われているパーツや加工など、さまざまな要素によって起こるリスクを読み取るためです。
このように、洗い方を考えるときには、洗うものがどんな繊維でどう作られているかを見ることが大事です。 さらに大事なのは、「その服をどういうときにどんなふうに着るのか」を明確にすることです。そうすることで最適な洗い方が見つかり、よりよく着ることにつながっていきます。 確かに、洗濯で汚れを落とすことは大事なポイントです。でも、一番の目的は「汚れを落とすこと」ではなく、「その服を心地よい状態でもう一度着ること」ではないでしょうか。つまり、汚れを落とすことはあくまで手段の1つにすぎないのです。