徳山一翔(環太平洋大)、ドラ1候補に急浮上した左の剛腕インタビュー
明治神宮大会での課題を糧に、「侍ジャパン大学代表」のその先へ
「侍ジャパン大学代表」が、堀井 哲也新監督(慶応義塾大監督)の下で始動した。来年7月開催のプラハ・ベースボールウィーク(チェコ)の初代王者と、ハーレム・ベースボールウィーク(オランダ)における日本代表5度目の頂点を目指すことになる。 【動画】大学日本代表候補の強化合宿に密着! その最初の活動となる侍ジャパン大学代表候補強化合宿が12月1日から3日間、44選手が参加し愛媛県松山市の坊っちゃんスタジアムで開催された。 すでに、侍ジャパン大学代表を2年連続で経験している明治大・宗山 塁内野手(3年=広陵)など、大学球界のトップスターたちが集う中、宗山を含む7人の侍ジャパン代表及び候補合宿経験者がグループをけん引した。2024年プロ注目左腕の徳山 一翔投手(3年=鳴門渦潮)も、そのうちの1人である。 並々ならぬ決意をもって臨んだ明治神宮大会では、自己最速の153キロをマークした。NPBスカウトからも「来季ドラフト1位もある」と、評価を得るようになった剛腕。何を描いて、2年連続の侍ジャパン大学代表候補選手強化合宿に参加し、どんな2024年につなげようとしているのか?合宿最終日を終えた左腕を直撃した。 (聴き手:寺下 友徳) ーー2年連続の侍ジャパン大学代表候補強化合宿の参加。3日間を終えての率直な感想をお願いします 徳山 大学を代表する選手たちばかりで、自分は全然目立っていなかったですが、その中でも自分の持ち味を出して、アピールしようと思っていました。実際にアピールできたかは分かりませんが、持ち味は出せたと思います。 ーーキャッチボールでは徳山投手と同じく2年連続で合宿に参加し、ドラフト候補左腕として注目される関西大・金丸 夢斗投手(3年=神港橘)とペアを組んでいました。いろいろなことを吸収しようとする意識が見て取れたました 徳山 そうですね。左投手も、いい投手が多かったので、いろいろなことを質問して勉強になりました。 ーー金丸投手とは、どんな会話をしたのでしょうか? 徳山 身体の使い方について一番話をしました。 ーー紅白戦は先発2回を投げて2安打1奪三振、無四球1失点。最速149キロで明治神宮大会より力感なく、ベース上で球が伸びていた印象です 徳山 対戦相手が素晴らしい打者しかいないので、コーナーに投げることをまず意識しました。そして、コーナーに投げる時のストレートには自信があるので、そこのキレで勝負しました。変化球もキャッチャー(國学院大・神里 陸捕手=3年/東海大相模)がいいリードをしてくれたので、投げやすかったです。 ーー準々決勝で慶應義塾大に敗れた明治神宮大会も含め、秋の収穫と課題をどのように生かしていきたいと考えていますか? 徳山 明治神宮大会で多くの課題が出たので、そこをチームとして冬に克服していくのと、個人としても課題を修正していきたいです。個人の課題としては制球力と下半身の弱さがあるので、そこを鍛えたいです。 ーー2024年は様々な部分で勝負の1年になります。最後に意気込みを聞かせてください 徳山 明治神宮大会のパフォーマンスで、今回の侍ジャパン大学代表候補選手合宿に呼んで頂いたと思うので、春は全日本大学野球選手権に出て、大学日本一を目指して大学ジャパンに選ばれるように頑張っていきたいです。 「野球部引退後に、インディゴコンディショニングハウスで殖栗 正登さんの指導を受けなかったら、今の僕はなかった」という鳴門渦潮3年時の冬から3年が経った。まずは昨年叶わなかった侍ジャパン大学代表の座を射止める。そして、2017年・楽天1位指名の近藤 弘樹投手(現・ヤクルト=安佐北出身)以来となる、中国地区大学リーグからの「ドラ1」も目指して、徳山 一翔が、さらなる飛躍を期す。