楽天・岸孝之、ルーキーイヤーから18年連続勝利 通算159勝!現役単独3位浮上
楽天が25日、日本ハム4回戦(楽天モバイルパーク)に5-1で勝利。岸孝之投手(39)が先発し、7回8安打1失点、4奪三振で今季初勝利を挙げた。2007年のルーキーイヤーから18年連続勝利を達成し、通算159勝として現役では単独3位に浮上した。 険しい表情から一転、ようやく岸が目尻を下げた。5-1の九回、抑えの則本が満塁のピンチを切り抜けると、ベンチで見守っていた球団最年長39歳の右腕に18年連続の白星が付いた。 「自分が一番驚いています。起用してくれた首脳陣、チームメート、ファンの皆さんに感謝しています。一番は支えてくれる家族です」 7回1失点の好投。二回2死満塁では水野を143キロの高め直球で空振り三振。六回1死から3連打を許して1点を失い、さらに上川畑に四球を与えて再び満塁となったものの、レイエスを内角直球で見逃し三振、清宮を遊飛に打ち取った。 前日24日の試合が雨天中止になってスライド登板。経験豊富な右腕でさえ「ソワソワした感じがもう一日増えるのは嫌」と胸騒ぎと向き合った。今季4度目の登板で最多118球。故郷・仙台のファンに衰え知らずの投球術を披露した。 現役投手では、通算158勝で肩を並べていたソフトバンク・和田を抜いた。185勝で1位のヤクルト・石川、161勝で2位の中日・涌井を追いかける。昨季はチームの勝ち頭となる9勝を挙げた。まずは2018年以来の2桁勝利に向けて「1軍で投げさせてもらってる以上、目指す」と力を込めた。 浅村、小郷とともに臨んだヒーローインタビューでは「則本が同点に追いつかれたら、本当にひっぱたいてやろうかなと思った」とジョークを飛ばし、スタンドを沸かせた。今江監督は「非常に粘り強く、丁寧に低めに集めていた。熟練の技で、チームに勇気を与える投球だった」と手放しでたたえた。頼れるベテランなくして、チームの浮上はありえない。(広岡浩二)