青学大が10―2で天理大に八回コールド勝ち 2連覇へあと1勝 佐々木泰主将が3ラン含む4安打6打点/大学野球選手権
全日本大学野球選手権第5日(15日、青学大10-2天理大、準決勝、神宮)準決勝が行われ、2連覇を狙う青学大(東都)が10-2の八回コールドゲームで天理大(阪神)に快勝した。主将の佐々木泰内野手(4年、県岐阜商)が左越えの先制3ランを含む4安打6打点を挙げ、7度目の出場での7度目の決勝進出に貢献。16日に同球場で行われる決勝で6度目の優勝を目指す。 11日の2回戦で打った左越え2ランを思い起こすような放物線を描き、佐々木の打球が左翼スタンドに飛び込んだ。 「体が反応して打てた。先制点はすごく欲しいと思っていた。手応えはあった。低めの球は得意としているのかな」 2回戦では内角低めのカーブを右膝を地面につきながら振り抜いたが、この日も一回の2死一、二塁の場面で、内角低めの見逃せばボール球のスライダーをうまくすくい上げた。 春のリーグ戦は12試合で打率・178(45打数8安打)と苦しんだが、勝った方が優勝だった5月29日の中大戦で放った逆転3ランからこの試合まで4試合で3発。この日は4安打6打点の固め打ちと完全に復調した。「リーグ戦で不調のときはスイング軌道を意識して練習してきた」とバットを内側から出すことを意識して改善に努めてきた。 県岐阜商3年時には春夏の甲子園大会が新型コロナウイルスの影響で中止となった。「大学に行って全国大会でその悔しさを晴らすという気持ちで入学した。本当にうれしい。全国大会にかける思いはもちろん強い。勝ちたいっていう気持ちは誰よりも強い」と全国大会への思い入れは人一倍持っている。 青学大は全日本大学選手権に7度目の出場で7度目の決勝進出。通算26勝1敗で優勝5度と無類の強さを誇る。今秋のドラフト候補の佐々木は「勝ち切って本当の強さを見せたい。自分たちの野球をしっかりとして、最後に良い形で終われたら」と6度目の日本一を見据えた。(尾﨑陽介) ■佐々木 泰(ささき・たい)2002(平成14)年12月24日生まれ、21歳。岐阜・大垣市出身。小1で軟式野球を始め、大垣東中時代は硬式の岐阜ボーイズ。県岐阜商高2年秋の東海大会で準優勝。3年春の選抜大会に選出されたが、新型コロナで中止となり、甲子園交流試合に出場。青学大では東都大学リーグで1年春に打率・371、4本塁打。昨春に日本一となり、大学日本代表入り。リーグ通算79試合で打率・234、12本塁打、31打点。178センチ、82キロ。右投げ右打ち。