地域防災の充実を誓う 函館市消防出初式
函館市消防本部(佐藤幹雄消防長)は7日、函館アリーナで「消防出初式」を開いた。市内5消防団の団員や職員約400人のほか、市民ら約600人が参加。地域防災の充実を図り、安全安心なまちづくりの推進を誓った。
式では、隊員の出動時や消火活動の様子、日頃の訓練活動を紹介する動画をスクリーンに上映。後半には映像とつなげた演出で、救助隊員3人がアリーナの天井からロープづたいに懸垂降下して登場し勇ましい姿を見せた。黙とうをささげた後、式辞で大泉潤市長は「昨年は自然災害の恐ろしさや防災の重要性を認識した」とした上で、地域の救急件数について「自治体の消防発足以降、最多件数であった2023年に比べ若干の減少となっている。消防の役割は時代の変化とともに、多様化、大規模化しており、一層の地域防災に努めたい」と述べた。 消防の伝統文化を後世に伝えるため、1993年に結成された消防団員でつくる組織「町火消し」が恒例の「はしご乗り演技」を披露。3人の乗り手が高さ約6メートルのはしご上で身を乗り出し、肝つぶしや唐傘などの技を成功させると、会場から大きな拍手が送られた。 また、消防音楽隊の23人が3曲を演奏し花を添えた。佐藤消防長が「激甚化する災害に立ち向かう組織として研さん、努力を重ね、関係機関との連携を一層強化し、一丸となって、市民の命と暮らしを守る使命達成に全力を尽くす」と決意表明した。
函館新聞デジタル