巨人岡本が交流戦へ決意「四球攻めへのいら立ちいらない。全部のカードで勝ち越せるように頑張りたい」
「日本生命セ・パ交流戦2024」が28日に開幕する。セ・リーグ3位の巨人はパ・リーグ首位のソフトバンクとの3連戦(東京D)からスタート。14年以来3度目の優勝を目指す岡本和真内野手(27)が27日、スポーツ報知のインタビューに応じた。昨季、交流戦MVPに輝いた主砲はリーグ戦とは異なる重要性を強調し、自身の大暴れとチームの上昇を誓った。また得点圏で打てずに苦しんだ5月を振り返り、あらためて先頭に立って突き進む決意を示した。(取材・構成=宮内 孝太) 【動画】サク越えスイングはこれ!岡本和真のフリー打撃 間違いなく重要な戦いが始まる。岡本和は表情を引き締めていた。26日の阪神戦(甲子園)で10試合ぶりの一発を放ち、上昇気流に乗って交流戦に入る。自らが命運を握ることを理解した上で、「交流戦優勝」と色紙にしたためた。 「チームがしっかり勝てるようにたくさん打ちたい。全部のカードで勝ち越せるように頑張りたい」 交流戦はリーグ戦以上に差がつきやすい。セで1チームだけ勝つこともあれば、その逆で置いていかれる可能性もある。ペナントレースに大きな影響が出るのは必至で、最初のヤマ場と捉えている。 「試合に出るようになってからいつも大事と聞いていた。ペナントに戻った時に必ずつながってきますし、交流戦で勝てばそのまま優勝や、上位にいくイメージがあるので大切」 昨年は18試合で打率3割8分3厘、8本塁打、19打点。圧巻の成績でMVPを獲得し手応えは残っている。パはロッテ・佐々木など本格派が多い中で、事前準備の大切さを強調する。 「タイプの違いよりも、普段やらないピッチャーとの対戦が多いので、そこへの対策が大事。データや映像を見たりしながらイメージして、先に打席に立った人にも聞きながらやっていく」 もどかしい時間を過ごしてきた。今季は全48試合に出場し、打率2割8分1厘、9本塁打、22打点。納得のいく数字ではない。 「打てていないのは原因があるはず。いろいろと試行錯誤している。例えば背中側にバットが入り過ぎないようにするだとか、考えてやっている」 特に開幕前から常々こだわりを口にしてきた打点が伸びていなかった。5月は得点圏打率6分3厘。好機で凡退し、珍しく感情をあらわにすることもあった。勝利につながる一打を追求する主砲にとっては何より苦しかった。 「そういうところで打ちたいですし、打たないといけない」 走者がいる場面では、相手も「四球OK」の配球をしてくる。攻め方を冷静に受け止めつつ、勝利を手繰り寄せる一打を放つイメージを膨らませている。 「自分が四球でランナーが埋まれば、チャンスも増えて得点の可能性も上がる。チームとしてつながればと思っているので、そこへのいら立ちはない。でも、どんな時も絶対に打ってやろうって思って打席には入っているので、もっと僕がチャンスで打ちたい」 全体に目を向けると今年は萩尾など若手の出場が多い。年下の選手から刺激も受け、主将としてチーム力が高まっていることも実感している。 「みんな貢献してくれていますし、僕ももっと頑張らないといけない。自分がミスした時にカバーしてくれる時もあれば逆もある。それがチームなので、年齢関係なくみんなでやっていくことが大切」 根底にあるのは「個人より巨人」の精神。現在のチームでリーグV経験者は少ない。だからこそ、今後の戦いに向け覚悟を示した。 「僕が若い時はミスしたり打てなかったりしても、(坂本)勇人さんとかが打ってカバーしてくれた。もちろん、僕もしっかりやっていきたい」
報知新聞社