山下智久さんがアイドル活動で感じた「仕事って難しい、と20代後半にぶち当たった壁」とは|美ST
制作側のモチベーションを掻き立てるような破天荒なギャップが、作品をより面白く、豊かにし、すべての役が当たり役という評価につながるのかもしれない。とはいえ、そこに至るには試行錯誤や葛藤もあったと言う。 「仕事って難しい、と壁にぶち当たったのが20代後半の頃でしょうか。THEアイドルとしての活動、ソロアーティストとしてライブをさせていただく機会もでき、それに役者という仕事が加わり、テレビ番組に呼んでいただいてバラエティなどにも参加させていただくことも増えていきました。 昔は深く考えずにそれぞれの分野にポンと飛び込んで行けたのに、経験を重ねていくほどに、いろんな思いが湧き上がって両立していくのが難しいと感じるようになりましたね。経験を積むと見える景色が広がるんです。見えるものが大きくなると、一人でできないことの大きさにも気づいていく。 企画を立ち上げて実現までの苦労、携わってくださる人数の多さ、準備の大変さに思い及ぶ想像力が養われていくと、自然と感謝の気持ちで満たされていくようになりましたね」。いつも真っ向勝負の男はピュアなうえに、モノづくりの細部まで見渡せる視野を持てている。それがヒット作品を生み出す力につながっているのだ。 《衣装クレジット》 タキシード・シャツ・蝶ネクタイ・靴(すべてスタイリスト私物)、腕時計「オクト フィニッシモ」¥3,740,000(ピンクゴールド)(ブルガリ ジャパン) 2024年『美ST』5月号掲載 撮影/曽根将樹(PEACE MONKEY) ヘア・メーク/北 一騎(Permanent) スタイリスト/櫻井賢之(casico)、秋月洋子〈着物・着付け〉、尾崎 愛〈プロップ〉 取材/柏崎恵理 編集/漢那美由紀、桐野安子