台風10号 なぜ予想以上に急速に弱くなった? 九州接近時に “最強クラス” も… 一方で離れた所で “猛烈な雨” 弱まっても油断できず
■「最強クラス」特別警報も発表 中国地方でも大きな警戒呼びかけが 「最強クラス」として大きな警戒が呼びかけられた台風10号。日本付近へと北上して、九州南部に接近した際には台風の目もハッキリして発達のピークを迎えました。 【写真を見る】台風10号 なぜ予想以上に急速に弱くなった? 九州接近時に “最強クラス” も… 一方で離れた所で “猛烈な雨” 弱まっても油断できず 気象庁の発表では、中心気圧935hPa、最大瞬間風速70m/sで「非常に強い」勢力となって、鹿児島県には台風が要因となる特別警報も発表されました。 広島県でも29日(木)午後に、広島地方気象台と中国地方整備局などが合同で会見を開催。災害級の大雨や暴風・高波となるおそれがあるとして「不要不急の外出は控えてほしい」などと警戒を呼びかけました。 29日(木)夕方時点で気象台は、災害級のおそれが非常に高くなるレベルの大雨や警報級の暴風・高波となるとの予想を発表していました。 ■新幹線・バス・路面電車… 広島県でもほとんどの交通機関がストップ 今回の台風は。接近の数日前から非常に発達した勢力で接近して、日本列島を縦断する予想が出ていたため、JRは山陽新幹線や中国地方の在来線について早い段階から計画運休の可能性を発表。きのう29日になって、路面電車や路線バス、フェリーや高速船の多くの路線が運休することが決まったほか、デパートや商業施設の臨時休業、多くの学校は休校になるど“厳戒態た勢”で接近を迎えました。 今回は1週間以上前から接近の可能性が呼びかけられていましたが、日々進路予想が大きく変わったほか、速度が遅く日本への接近がどんどん遅くなりました。 広島県では台風が最も近づいたタイミングでやや雨脚が強まり、西部の山沿いではまとまった雨となりましたが、街中に住む人の多くは予想されたほどの“台風らしい荒れた天気”をほとんど感じることはないまま終わろうとしています。なぜ広島の接近までに予想以上に急速に台風は弱まったのでしょうか。 ■なぜ台風は急速に衰えた?あまりに遅すぎるスピードが関係か 熱帯低気圧のうち中心付近の最大風速が17.2メートルを超えると台風となります。そのエネルギー源は「潜熱」で、海からの水蒸気などをエネルギーとして発達します。そのため陸地に上陸するとエネルギー源が絶たれるために台風は弱まっていきます。