美園さくらが宝塚退団後、初舞台「DEATH TAKES A HOLIDAY」に出演へ
元宝塚歌劇団月組トップ娘役、美園さくらが9月、宝塚退団後、初の舞台となるミュージカル「DEATH TAKES A HOLIDAY」にヒロイン、グラツィア役(山下リオとのダブルキャスト)で出演する。主演の死神役は男性アイドルグループ「WEST.」の小瀧望で、実力派同士の顔合わせが話題を呼びそうだ。美園は産経新聞朝刊で連載中のエッセーも好評を博している。 作品は1920年代の北イタリアが舞台。死神が休暇を取り、人間界に現れるファンタジーを通し、愛と死を繊細に描く物語だ。2011年に米オフ・ブロードウェーで初演され、日本では昨年、宝塚歌劇団月組が上演した。今舞台では引き続き、宝塚歌劇団の生田大和が演出を担う。 美園は18年から21年まで珠城りょうの相手役として月組トップ娘役を務め、「I AM FROM AUSTRIA」「桜嵐記」などに主演した。伸びやかな歌声とかれんな容姿で人気を集めた。退団後は芸能活動から距離を置き、慶応大大学院に進学。メンタルヘルスを研究し、今春、同大学院を修了した。 今回、美園の相手となる小瀧は、21年に舞台「エレファント・マン」での演技が評価され、「読売演劇大賞」で新人を対象とした杉村春子賞を受賞している。 演出の生田は「主演・死神(と、東欧からやってきたチャーミングなプリンス!)役の小瀧さんをはじめ、個性と技量、それぞれの経験豊かな俳優の皆様、この作品を愛するクリエイター・スタッフ陣と共に創ることができる事に、喜びと幸せを感じています」とのコメントを寄せた。 作品はイタリアの劇作家・アルバート・カゼッラが1924年に発表した戯曲を、ウォルター・フェリスが英語で戯曲化。34年には同タイトルで映画化(邦題「明日なき抱擁」)され、98年にはブラッド・ピット主演で映画「ミート・ジョー・ブラック」(邦題「ジョー・ブラックをよろしく」)としてリメークされている。(飯塚友子) ◇
東京公演は9月28日~10月20日まで、東急シアター・オーブで開かれる。大阪公演は11月5日~16日まで、梅田芸術劇場。