台湾、警戒レベル下げる 中国軍演習の観測は消えず
【台北、北京時事】台湾軍の梅家樹参謀総長は12日、中国軍の活発な動きを受けて9日に設置した緊急対応センターを閉鎖すると表明した。 国防部(国防省)が発表した。警戒レベルを下げた形だが、梅氏は併せて中国軍の動向の監視継続を指示し、中国側をけん制した。 台湾紙・自由時報は13日、同センターの閉鎖について「中国による軍事演習の危機が一段落したことを意味する」と報じた。国防部は10日、中国軍が九州・沖縄からフィリピンに至る「第1列島線」周辺などで活動し、2022年以降では最大規模の艦隊を展開中だと公表していた。 台湾の頼清徳総統は6日までの太平洋3カ国歴訪で、経由地として米ハワイ州と米領グアムを訪問。米共和党のジョンソン下院議長らと電話などで会談し、米台連携を誇示した。中国が反発を示すために台湾周辺で大規模軍事演習を行うという観測がくすぶっている。