送電ケーブル盗まれたスキー場、リフト1基で初級コースだけの営業に…群馬・嬬恋村
群馬県嬬恋村干俣の「万座温泉スキー場」が、12月21日開始予定の今季の営業を大幅に縮小すると発表した。リフトに送電する銅線ケーブルが盗難被害に遭ったためで、稼働するリフトと滑走コースを減らし、隣接するホテルの営業も一部停止する。
運営会社「西武・プリンスホテルズワールドワイド」によると、盗難で5基のリフトのうち4基が動かせなくなっているという。このため、今季は1基のみで営業し、滑走コースも、このリフトがある初級コースだけを開放する。また、スキー客が減ることで宿泊需要が低下するとみて、来年1月5日~3月22日、「万座高原ホテル」(145室)の営業を停止し、「万座プリンスホテル」(227室)に従業員を集約する。
同社万座地区の広報担当者は「楽しみにしていたお客様には本当に申し訳ない。スキー以外で楽しんでもらえる企画を用意したい」。嬬恋村観光協会の三ツ野元貴事務局長も「集客面での痛手は大きいが、万座には素晴らしい温泉もあるのでその魅力を発信したい」と語った。
窃盗事件は9月に発生。ゲレンデ中腹でリフトの原動装置に送電するケーブルが盗まれるなどし、県警長野原署が捜査している。