「ピーコさん」亡くなる ニュース番組で鋭く温かいコメント 批判的な目線・弱者の視点いつも忘れず
■「マイノリティの人とか、そういう人の役に立てることを」
さまざまな分野で活動を続けてきたピーコさんですが、44歳のときがんを患い、左眼を摘出、義眼を入れることに。 ピーコさん(2013年):がんなんだって思ったけど…がんなんだって思ったから、両方あるから1つ取っても仕方ないかと。 数年前から認知症を患い、事務所を閉鎖。去年6月から施設に入ったが、その後、体調が思わしくなく入院していたという。 そして9月3日、入院先の病院で息を引き取った。 葬儀は、近い関係者だけで済ませ、喪主は弟のおすぎさんが務めたということだが、おすぎさんも認知症を患っており、ピーコさんが亡くなったことを認識できていなかったという。 歯に衣着せぬ物言いで、多くの人に愛されたピーコさん。仕事への思いについてこう語っていた。 ピーコさん(2013年):私はゲイだからゲイの人のためとか、片っぽ目がなくなるんだからマイノリティーの人とか、そういう人の役に立てることを。困ってる人に手が差し伸べられて、生きていけたらいいと思う。
■「空の上で温かく見守っていただけたら…」
吉原功兼キャスター:寂しいです。私はピーコさんに中継コーナーでたくさん“いじって”いただきました。当時、いっぱいいっぱいだった私にとって、ピーコさんの言葉というのは救いでした。その存在というのは心の支えでもありました。ピーコさんのコメントがあっての『走れ!コウケン』コーナーだった。番組にとっては本当に欠かせない存在でした。 関西テレビ 神崎博報道デスク:私も『ニュースアンカー』の裏方をやっていまして、いつもニュースの項目などの説明をピーコさんにするんですけれど、私の話が長くなったら、『長いわよ』って言われて。かいつまんで言うとこういうことですと言ったら、『もう最初からそれでいいじゃない』と言われたり。 ただピーコさんがニュースでコメントされるときに、いつも反権力というか、一貫して必ず批判的な目線で政治のニュースを切ってもらったり。あとやっぱり少数者であったり、弱者の視点は必ずあって、本当に報道の一番大事なところを、ピーコさんに語ってもらえた気がするんです。 吉原功兼キャスター:本当にまっすぐに言葉を発してくださったピーコさん。私まだまだなところがありますので、空の上で温かく見守っていただけたらと思います。ありがとうございました。 (関西テレビ「newsランナー」 2024年10月21日放送)
関西テレビ