〔東京外為〕ドル、161円近辺=実需買いやユーロ円高で上伸(1日午後5時)
1日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需の買いやユーロ高・円安で、1ドル=161円近辺に上伸した。午後5時現在は、161円01~03銭と前週末(午後5時、160円92~93銭)比09銭の小幅ドル高・円安。 午前は、国内輸入企業の買いやユーロ円の上昇につれて、161円20銭付近へ上伸した。その後は、6月28日の高値が意識されたほか、日経平均株価の伸び悩みで、160円80銭台に軟化した。 午後は、対ユーロでの円売りが一段と強まり、ドル円は161円10銭台に切り返したが、その後は利益確定の売りなどで、160円90銭台に押し戻された。 前週末の米国市場では、大統領候補の討論会でトランプ前大統領が優勢だったことから、将来的な財政悪化懸念が意識され、長期金利が大幅上昇した。ドル円は日米金利差拡大が意識され、東京終盤からの下落分を取り戻した。 週明けの東京市場のドル円は、国内輸入企業の買いや仏政局への過度な懸念後退によるユーロ買い・円売りに支援され、高値圏を維持した。もっとも、政府・日銀による介入警戒が根強いほか、ISM米製造業PMI発表を控えて、上値追いには慎重だった。 海外時間に6月のISM米製造業PMIが発表される。市場では、好不況の分かれ目になる50を下回ると予想される。3カ月連続で50を割り込めば、利下げ観測が浮上し、ドル売りが進む可能性がある。そのほか、ラガルドECB総裁の発言機会がある。インフレ高止まりで追加利下げに慎重な姿勢を維持するか注目される。 ユーロは対円、対ドルで上昇。ユーロ円は通貨ユーロ導入以来の高値を更新した。午後5時現在は、1ユーロ=173円16~19銭(前週末午後5時、172円12~13銭)、対ドルでは1.0754~0754ドル(同1.0696~0697ドル)。