第16回 ヤングパワー爆発!3連覇達成・西鉄 vs 投打に決め手欠く3連敗・高齢化巨人(下)|「対決」で振り返るプロ野球史
シーズンは南海に7差の圧勝、シリーズもその勢いのままに
左から大下弘、稲尾和久
1957年の日本シリーズは、西鉄のヤングパワーとベテランの力が見事にかみ合った勝利だった。パ・リーグのペナントレースも、それで勝ち抜いた。南海とは、54年以降、大接戦を繰り返してきたのだが(56年は0.5ゲーム差の勝利!)、57年は、南海に7ゲーム差をつけての完勝。対南海戦は、15勝7敗の“ダブルスコア”。これでは、南海の“親分”鶴岡(山本)一人監督も手の打ちようがない。対西鉄用にと入団させた早大のエース・木村保がまるで通用せず(対西鉄戦0勝5敗。それでも木村は21勝11敗で新人王。いかに西鉄打線が打倒木村に燃えていたかよ~く分かるのだ)、近鉄、大映にそれぞれ18勝(4敗)と圧勝しても追いつかない、西鉄戦大敗だった。 このシーズン、主砲・中西太が打点王。大ベテラン大下弘が、最後の規定打席到達で打率4位(.306)、関口清治が32歳にして生涯これ1度の打率3割(.300)、野武士・豊田泰光が二番ながら18本塁打、26二塁打と長打力を発揮。一番の高倉照幸(打率.279、25二塁打)から五番関口までで試合を決めてしまう、いわゆる“流線型打線”の完成だった。 投手陣は・・・
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週刊ベースボール