廃棄される“漬け液”で「だし」開発 いぶりがっこの風味生かした調味料 業務用に商品化 秋田
秋田テレビ
秋田県湯沢市の老舗漬物店が、いぶりがっこ作りに使う「漬け液」を利用した調味料を開発し、お披露目された。 その名も「いぶりがっこ本舗きむらやのだし」で、10月29日に発売された。いぶりがっこの漬け液を利用した調味料で、燻製(くんせい)の香りとうまみが凝縮している。 湯沢市の老舗漬物店「雄勝野きむらや」が、にかほ市でしょうゆやみそを醸造する「日南工業」とタッグを組み、県総合食品研究センターから協力を得て開発した。 雄勝野きむらやでは、いぶしたダイコンを漬け込んだあとに残る「漬け液」が、1日に300~400リットル出るが、すべて廃棄されてきた。これに注目して、発酵の進み具合などで風味が異なる漬け液をブレンドして均一にし、日南工業が持つ醸造技術で殺菌・ろ過することで商品化が実現した。 雄勝野きむらや・木村吉伸社長: 「スイーツ、鍋物、ドレッシングなどどんなものにも活用できる調味料だと思う。秋田のいぶりがっこという独特の風味が、全国に世界にもっと知っていただけるようになればいいと思う」 商品は県の内外の飲食店や食品加工業者向けに販売され、雄勝野きむらやは今後、家庭用に販路を広げていきたいとしている。
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