【高岡一―高岡龍谷】気迫の投球で相手打線を完封した高岡一の大門　　　＝高岡西部総合公園野球場

　高岡一のエース大門穂高（3年）がマウンドで躍動した。持ち前の気迫を前面に押し出す投球で相手打線を完封し「チームに勢いを付けることができた」と笑顔で汗をぬぐった。 　14日の降雨で継続試合となり、15日は三回から始まった。序盤は走者を背負ったものの徐々に調子を上げ、五～八回は武器である切れのある直球を主体に相手を無安打に抑え、ゼロを並べた。 　　●ピンチも速球で三振 　最終回に迎えた一死満塁のピンチも自分を信じて思い切り投げ、自己最速143キロに迫る141キロの直球などで二者連続三振に切って取った。 　元日の能登半島地震で氷見市の自宅が1カ月ほど断水した。「夜眠れなくなるほど疲労もあったが、チームメートの活気に救われてしっかり練習できた」と振り返る。 　チームは難なく16強入りしたが、小学校時代にも同じチームだった上坊寺蓮仁主将が大会前のけがで試合に出場できていない。「（上坊寺には）けがを治して甲子園で暴れてもらいたい。そのためにも負けられない」。強気の背番号「1」が富山の頂点を目指してチームをけん引する。