松山城山の斜面崩壊、車両道整備が影響した可能性 愛媛大速報会
松山城城山の斜面崩壊による土砂災害について、愛媛大研究者グループの第3回調査速報が10日、松山市文京町の同大であった。2018年3月に完成した斜面上部の緊急車両用道路について複数の研究者が、整備に伴う擁壁設置や本丸からの水の流れ変化などにより、元々不安定だった斜面に影響を及ぼした可能性があるとの見方を示した。 木村誇助教(砂防学)は、緊急車両用道路や擁壁の下にある勾配40~50度の斜面全体が崩れたが、近年松山市で災害をもたらした西日本豪雨時などに比べ雨量は少なく、城山のほかの斜面より特別に急勾配ともいえないと指摘。今回の雨だけが要因ではなく、擁壁下の地盤が長い時間をかけて徐々に変形して局所的破壊を繰り返し、不安定化していたことが災害につながった可能性があるとした。
愛媛新聞社