ゆかりある清水町では「渋沢仕様」の海鮮丼も 新紙幣発行 道民の手にも届き始めるがまだ使えない場面も
HTB北海道ニュース
3日、20年ぶりに新紙幣が発行されました。道民の手にも届き始めましたが、まだ使えない場面もあるようです。 20年ぶりにデザインが変更された新紙幣。3日日本銀行から各金融機関に送られました。 森唯菜アナ)「両替機の前には新紙幣を求める人の長い列ができています」。 金融機関によって準備状況に差はありますが、早速、私たちが手にできるところも。新紙幣が入った札幌中央区の北洋銀行の両替機には、行列ができました。 「全種類交換した、気分いいね」。 新紙幣の「顔」ぶれがこちら。千円札は破傷風の治療法を開発した微生物学者・北里柴三郎。五千円札は女性の地位向上に尽力した教育家・津田梅子。一万円札は、「近代日本経済の父」と呼ばれる渋沢栄一です。 十勝の清水町では渋沢栄一の一万円札発行を記念してセレモニーが行われました。 渋沢は明治時代、十勝の清水町の熊牛地区に「十勝開墾会社」を設立しました。そこから畜舎や学校などを建築し清水町の開拓が進んでいったのです。 清水町民)「最高にうれしい、清水町に(ゆかりが)あるってことは僕らの誇りだよね」。 櫻井靖大記者)「店内にはたくさんパンが並んでますが、こちらのパンは渋沢栄一の焼き印が押されてます」。 町内の飲食店で販売されているパンや海鮮丼も「渋沢仕様」になりました。 慎鮨 代表)「町のみんながハッピーになるんじゃないですかね、早く新札がレジの中にいっぱい入っていたらうれしいですね」。 そんな新紙幣ですが、機械化が進んだ今の世の中、まだ使えない場面も。 店に入ってすぐの場所にあるラーメン店の券売機。札幌市・白石区のこちらのお店では、コストの問題でまだ新紙幣に対応できていません。 知床鶏麺 CHICKEN CREST代表)「(券売機の)中を変えるのに15~20万かかるので、今のところ変える予定はない。ラーメンなら150~200杯売らないといけない。」 新紙幣しか持っていない客には、店のスタッフが旧紙幣に両替して対応するということです。 森唯菜アナ)「すすきのの街中に並んでいる自動販売機も新紙幣に対応していないようです。旧紙幣でお願い申し上げますと書かれています。」。 また、この自動販売機もキャッシュレス決済か旧紙幣でしか飲み物を買うことができません。今後1,2年をめどに新紙幣に対応する予定です。 鈴木麻友記者)「地下鉄大谷地駅では、新紙幣対応の券売機が2台あります。その横に、旧紙幣しか使えない券売機が1台あります」。 札幌市営地下鉄では自動券売機のうち、まだ2割ほどが新紙幣を使うことができず、来年度以降に対応することになっています。JR北海道は券売機で新紙幣が使えない無人駅もありますが、その場合、列車の運転士が対応してくれます。 夏休みの旅行も要注意。まだ観光地も新紙幣の対応は万全ではありません。 前田愛奈記者)「施設に入るには、入口の券売機でチケットを購入しなければなりません。 しかし、この券売機は新紙幣に、まだ対応できていないということです」。 函館の観光スポット、「旧函館区公会堂」。新紙幣対応に必要な券売機の部品が届いていないためまだ使うことはできません。 旧函館区公会堂 副館長)「新紙幣を持ってきたら、レジの方で旧紙幣に両替をして、券売機で買っていただくという方向でご案内しようと思う。これからお客様が込み合う時期になるので、すぐに券売機でできればいいなと思う」。 市内をめぐる市電は、対応済みです。 前田愛奈記者)「函館市電も新紙幣の対応に追われました。各車両には料金箱が2つずつ備えづけられています。この料金箱すべてを新紙幣に対応できるように改良したということです。」 函館市企業局 交通部事業課 主任技師)「函館市電では6月中にすべての車両で新紙幣対応となりました。変える方向で動いていたので、なんとか7月3日・新紙幣発行前に対応できた」
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