50代こそ「推し活」!痩せてストレス解消にも効果がある理由とは?【脳内科医が解説】
BTS、嵐、シンガーソングライターが推し!
あなたは「推し(おし)」がいますか?最近は50代以上の女性もアイドルや俳優を応援する「推し活」で癒やしや元気をチャージしている人が増えています。「推し活」は脳にもいいと話す脳内科医の加藤俊徳(かとう・としのり)さんに理由をお聞きしました。
監修者プロフィール:加藤俊徳さん(脳内科医・医学博士)
かとう・としのり 加藤プラチナクリニック院長。昭和大学客員教授。脳番地トレーニングの提唱者。2006年、株式会社「脳の学校」を創業。加藤式MRI脳画像診断(脳相診断)を用いて著名人、芸人、スポーツ選手だけでなく、発達障害などの脳の特徴を診断。加藤プラチナクリニックでは脳の健康状態、個性や適職などを診断し、薬だけに頼らない脳の治療を行う。著書は『脳を鍛えれば、人生が変わる』(海竜社)、『片づけ脳─部屋も頭もスッキリする!』(自由国民社)、『脳が若返る最高の睡眠:寝不足は認知症の最大リスク』(小学館新書)ほか多数。
「推し」がいるって毎日楽しい!
育児がひと段落してアイドルのツアーに足を運んだり、介護中に羽生結弦くんの演技に元気をもらったり、海外ドラマの影響で語学を勉強したり………。こんなふうに、日常生活に癒やしや刺激を与えてくれる「推し」の存在は尊いものです。 脳内科医で「脳の学校」代表の加藤俊徳さんは、「『応援の対象』が、脳に新鮮な体験をもたらし、脳の活性化につながる」と語ります。そこで今回は、「推し」がいて新鮮な毎日を送っている3名の例をご紹介します。さらに「推し」という存在が脳にどんな影響を与えるのかを加藤さんに伺いました。
BTS(防弾少年団)が好きになって、4kg痩せた!
韓国の7人組男性グループで、世界中で何百万人ものファンの心を掴んでいるBTS(防弾少年団)にハマっているというM.Mさん(53歳)。 「2020年の11月に、BTSのDynamiteをテレビ番組で見たことがきっかけでした。きれいに揃ったキレッキレのダンス、それでいて余裕の笑顔で楽しそうにパフォーマンスをするところが衝撃的でした」 新型コロナウイルスの影響で、テレワークで働いているというMさん。黙々と仕事をして、日々淡々と過ぎる生活に、高揚感を与えてくれたのがBTSだったと話します。 「きっかけは歌と踊りでしたが、YouTubeで調べると、彼らのバラエティー番組やプロモーションビデオや舞台裏映像がいくつも出てきました。ものすごく陰で努力している姿に励まされ、かっこいいいところやおちゃめなところにほっこり。いろんな彼らを見ていると、つい笑みがこぼれてしまうんですよ。ふとスマートフォンの画面に映り込んだ自分の顔が、とてもニヤついていて自分にビックリしたほどです(笑)。久しぶりに笑った感覚をくれました」 またMさんには、推し活仲間がいるそう。「妹にもおすすめしたら、彼女もBTSに大ハマりしました! お互いの推しメンバーが違うので、推しのいいところを見つけてよくしゃべっています。というか、みんな個性が違うから、毎週のように推しメンバーが変わる(笑)。共感できる人がいるっていうのは、とてもいいことですね」 Mさんは毎朝Dynamiteを3回踊っているそう。そのおかげか、コロナで6kg太ったところ4kgの減量に成功。驚くべきBTS効果です。 「お腹が空いていないのに無駄に食べてしまう生活でしたが、心が満たされているからか、余計な間食をしなくなりました。それにDynamiteを3回踊ると約10分、体が温まる上に、五十肩の肩も上がるようになりました。眠りのぐっすり感も深まって、不眠症も改善しちゃって(笑)。毎日がポジティブになって、壁にぶち当たったときは<RM(リーダーの名前)だったらどう考えるかな>と指標にすることも。いいことだらけですね♪」