摘発情報発信に力 茨城県警、HPやアプリ 体感治安向上図る
茨城県警が事件の摘発情報の発信に力を入れている。公式ホームページ(HP)と防犯アプリ「いばらきポリス」で1日当たり数件を公開。これまでは「ひばりくん防犯メール」で犯罪発生や交通事故の情報を周知し防犯意識高揚に取り組んできが、摘発情報も積極的に発信することで県民の体感治安向上を図る。 県警によると、摘発情報は、県警本部や県内各警察署から報道機関向けに発表される広報を要約して公表。容疑者名などは匿名にした。更新は平日が原則毎日で、土日分は月曜日にまとめて掲載する。5月上旬の掲載開始から6月12日までに190件の摘発情報を掲載しており、これまでの配信分は全てさかのぼって閲覧できる。 インターネットを多用する若者を含め、幅広い世代に直接情報を届けるのが狙い。HPと防犯アプリを合わせた5月の閲覧回数は約4万8千回となっており、薗部修生活安全部長は「関心の高さを再認識している」と話した。 中でも、防犯アプリは昨年始めた巡回連絡で登録を促していることもあり、ダウンロード数は5月末現在で約16万1000件。同規模人口の全国の警察本部の中ではトップクラスという。防犯アプリでは「事件検挙」のタブに触れるだけで閲覧できるため、利便性の高さが閲覧回数を押し上げているとみられる。 県民の体感治安を巡っては、県が2023年度に実施したネットリサーチ調査で、犯罪や交通事故に対する不安について「とても感じる」と「少し感じる」を合わせた回答が全体の70%を占めた。ここ数年間の県内の治安情勢についても、「悪くなっている」が32.8%に上り、「良くなっている」は7.7%にとどまった。 同調査には「県警に力を入れてほしいこと」に関する設問があり、最も多かった回答は「空き巣、自動車盗など窃盗犯罪の取り締まり」で全体の50.5%。他の取り締まりも上位を占めた。
茨城新聞社