被災者たちに「足湯」「ユニットバス」を提供し心身を温める 能登で支援活動を行う神戸のボランティア団体『神戸の人は昔に被災した人が多いからひと事じゃないんですよ』
「お風呂に入れていない」の声を聞き…避難所に『ユニットバス』を設置
今回、吉椿さんにはもう1つの目的がありました。七尾市中島町にある小牧という地区を訪れることです。実は、CODEは2007年に能登半島で起きた最大震度6強の地震で支援に来て以降、高齢化の進む小牧の祭りに毎年参加することで地域の活性化を図ってきました。 そうした繋がりから「ここにいる多くの人が被災後、1回もお風呂に入れていない」という声を聞き、この避難所にユニットバスを設置することにしたのです。 (吉椿雅道さん)「自宅にも帰れないし、もう自宅を諦めている方も結構多い。自衛隊のお風呂もあるが遠いし、予約券も取らないといけないし。近くですぐ入れたら喜ばれるんじゃないですかね」 ほかのボランティア団体から熊本地震の避難所で役目を終えたユニットバスをゆずってもらい、ここまで運んできました。 (避難所を運営する赤坂美香さん)「すてき!わが家より快適なお風呂や。本当にまだお風呂に入っていない方がいるので」 (吉椿雅道さん)「いろんな人たちの協力でユニットバスも提供していただいて、ありがたいですよね。やれることは大したことないけど、いろんな繋がりで少しずつやっていけたらいいかなと思う」
吉椿さん『神戸の人は被災経験者が多い。だから地震はひと事じゃない』
1月26日、神戸市の事務所に吉椿さんの姿がありました。活動の報告をしていました。 (吉椿雅道さん)「足湯で被災者ひとりひとりが語った言葉を発信している。今どんなふうに思って暮らしているのかが分かってくるので、それを発信して被災地のことを知ってもらう」 被災地支援は神戸に戻ってきてからも続きます。募金活動やSNSなどを通じて支援の輪を広げることが重要だと考えています。 (吉椿雅道さん)「神戸の人は昔に被災した人が多いから、やっぱりひと事じゃないんですよ。『私も被災者やから能登の人の気持ちがよく分かるわ』と募金される。いつ自分が被災者と呼ばれるかもしれない。そういうことをひと事と考えるんじゃなくて、自分事として考えられるように僕らは間を繋いでいく」 (2024年2月1日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特集』より)