トヨタ、ダカールラリー2024は史上最多の5台体制で臨む。ニューマシンはサステナブルな燃料を使用
TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、2024年1月に開催されるダカールラリー2024と2024年シーズンのFIA世界ラリーレイド選手権(W2RC)への参戦体制を発表した。 過酷な環境を戦うマシンであるGRダカールハイラックスEVO T1Uは改良・強化されている。名称の最後につくT1Uは、T1+クラスの名称が2024年からT1 Ultimateクラスに変更されるのに伴ったものだ。 2024年シーズンに向けた新型は、これまでのモデルよりも100mmワイドになり、サスペンションなど各所に改良が施されているという。エアコンユニットも更なる効率を求め、搭載位置が変更。加えて、新たな冷却パッケージを採用し、更なる冗長性が確保されている。 そのカラーリングは、先日発表された世界耐久選手権(WEC)や世界ラリー選手権(WRC)のマシンと同じく、黒が基調となっている。 またTGRダカールチームはレプソルと提携。再生可能原料を70%含み、一般的なガソリン燃料に比べて二酸化炭素排出量を少なくとも70%削減できる革新的なバイオ燃料が使用される。 ドライバーラインアップは2組のルーキーコンビを含む、計5台で挑む。 ルーカス・モラエスは、ダカールラリー2023にトヨタのプライベーターから参加しながら、初出場ドライバーによる最高位フィニッシュとなる3位を記録。今年はアルマンド・モンレオンをコ・ドライバーとし、ワークスチームからの参戦となった。 またセス・キンテロはラリーレイド界で神童と呼ばれる21歳で、注目されている若手ドライバー。キンテロと組むドイツ人コ・ドライバーのデニス・センツは、キンテロ同様4度目となるダカールでの完走を目指す。 この2組は、W2RCにもフル参戦。ダカールを含めて計5戦を戦う。その他の3人の南アフリカ人ドライバーは、競争レベルの非常に高い南アフリカラリーレイドシリーズ(SARRC)に参戦し、GRダカールハイラックスEVO T1Uの継続開発するという。 その中でもジニエル・ド・ヴィリエールは、これまで参戦してきたダカールラリー20戦全てで完走、そのうちトップ10フィニッシュを逃したのは1回のみと圧倒的な経験を誇る頼れる存在だ。サオード・ヴァリアワ、ガイ・ボッテリルは共にダカール初出場となる。 ダカールラリー2023でトヨタのマシンを駆った3台のうち、ド・ヴィリエールは継続参戦。ハンク・ラテガンは肩の負傷によって欠場する形となった。 一方で、トヨタで2017年からダカールラリーを走り、計3度の総合優勝を果たしたナッサー・アル-アティヤは2024年、プロドライブからダカールラリーに参加する。 セバスチャン・ローブもプロドライブからダカールラリーに参戦する。トヨタにとっては手強いライバルとなりそうだ。