お彼岸、歓送迎会、母の日…花のある春の暮らしを彩るために 一大産地でアルストロメリアの出荷が本格化
彼岸や歓送迎会、母の日…。春からの需要期に向け、伊那市東春近のビニールハウスでアルストロメリアの収穫・出荷作業が本格化しつつある。白やピンク色の花が目に鮮やかで、ハウス内は一足早い春が訪れたかのようだ。 【写真】束ねられて出荷を待つアルストロメリア
上伊那農協(本所・伊那市)の花き部会長、酒井弘道さん(70)は計76アールのハウスで11種類のアルストロメリアを栽培し、年約72万本を出荷する。通年で栽培でき、花持ちが長いのが特徴。一大産地の上伊那地域は色とりどりの100種類以上を生産し、東京や大阪、名古屋など出荷先の市場の評価も高いという。
この時季は夜間のハウス内の温度が10度以下にならないように管理が必要だが、燃料代や電気代は高騰が続く。ただ酒井さんは「花をもらって嫌な人はいないと思う。花のある暮らしを大勢に楽しんでほしい」と願いながら収穫作業に汗を流す。 (文・関誠、写真・北沢博臣)