サッポロビール仙台工場「ビール園」30年の歴史に幕〈宮城〉
仙台放送
宮城県名取市にあるサッポロビール仙台工場の「ビール園」が、29日、老朽化などにより30年の歴史に幕を下ろすことになり、「最後の一杯」を味わいに多くの人が訪れました。 JR名取駅前のサッポロビール仙台工場に併設された「仙台ビール園」です。営業最終日の29日は開店と同時にほぼ満席に。 「仙台ビール園」は、工場で製造されたばかりの生ビールやジンギスカンなどが楽しめるレストランとして1994年にオープンしました。ビール発祥の地とされるドイツの民家をイメージして造られ、1996年には年間およそ12万人が訪れたということです。 工場では現在、ビールの製造を停止し、去年から缶酎ハイなどの生産を始めていて、敷地内の再開発と建物の老朽化が閉店の理由だということです。 訪れた人は「名取駅から出てすぐサッポロビールが見える。自分いま東京なんですけど、名取に帰ってきたなと思うような場所だったので、なくなるのは寂しい」 山形県から訪れた家族は…。 妻「夫との出会いがここでのアルバイトでした。出会って結婚しました」 夫「2005年にここでアルバイトで(妻と)出会いました。最終日と伺ったので残念なんですけど、この建物とにぎわっている人たちを目に焼きつけたくて」 子供が生まれてからも、毎年欠かさず訪れているそうです。 夫「いつでもここは思い出に戻ってこられる場所なので、なくなるのは残念だけど、きょうは最後までおいしくいただきたい」 妻「ここでアルバイトしてたわりには、ジンギスカン食べるとアレルギーが…」 夫「それは放送できねぇな!(笑)」 営業は29日午後10時までで、30年の歴史に幕を下ろします。 サッポロビール 仙台ビール園 佐藤勝也支配人 「ビール園での楽しい思い出をずっと心に刻んでいただければ」
仙台放送