盗まれたジョン・レノンの腕時計、所有権はオノ・ヨーコさんに…暗殺2か月前の誕生日プレゼント
【ジュネーブ=船越翔】ビートルズのジョン・レノンさんが、妻で芸術家のオノ・ヨーコさんから贈られ、その後盗まれていた腕時計の所有権を巡る裁判があり、スイス連邦最高裁判所は14日、所有権はオークション業者から腕時計を購入したイタリアの男性ではなく、オノさんにあるとする判決を下したと発表した。 【写真特集】ビートルズ来日をカラーで再現…AIで色づけ
13日付の判決やロイター通信などによると、腕時計はレノンさんが1980年12月に暗殺される2か月前の誕生日に、オノさんがプレゼントした。米ニューヨークの自宅でレノンさんの遺品として保管されていたが、オノさんの運転手が盗み、複数の人の手に渡った後、2014年にイタリアの男性がドイツのオークション業者から入手した。
オノさんが男性に異議を唱えたことなどから裁判となり、ジュネーブの裁判所が所有権を主張する男性の訴えを退けたため、男性が上訴した。スイス連邦最高裁は腕時計を盗品と認定し、この男性が「所有することはできない」と結論づけた。
腕時計は男性の弁護士を通じて、スイス国内で保管されているという。オノさんに返却される時期の見通しは明らかになっていない。