【世界卓球】日本男子も五輪団体戦の切符を勝ち取る。オーストリアに快勝でベスト8進出
◇世界卓球2024(団体戦) 2月16~25日 韓国・釜山 2月21日 ●男子第2ステージ2回戦(ベスト8決定戦) 〈日本 3-0 オーストリア〉 ◯張本智和 -8、7、7、8 レベンコ ◯篠塚大登 4、-9、6、9 ガルドス ◯松島輝空 4、3、6 D.ハベソーン 日本男子も女子に続いてベスト8進出、パリ五輪団体戦の出場権を獲得した。 練習は再開できていないものの、インフルエンザで療養していた戸上隼輔がこの試合からベンチに復帰。田㔟邦史監督は「全員で(五輪団体出場を)決めたかったので、戸上をベンチに入れました」と試合後に語った。
黃鎮廷が好調の香港と比べれば、戦いやすいと思われたオーストリア。しかし、日本は1番・張本が1ゲームを落とす予想外の展開。対戦相手のレベンコは張本のフォア前へアップダウン(上回転・下回転)の変化をつけた巻き込みサービスを使い、両ハンドのカウンターを連発する。フォア面に粘着ラバーを使うレベンコのサービスは変化が大きく、張本のフォアでのレシーブが大きくオーバーミスする場面もあった。 しかし、2ゲーム目以降は張本が徐々に落ち着きを取り戻した。中陣でのバックドライブで何本でも粘ってくるレベンコに手を焼きながらも、要所でバック対バックからうまくフォアを突き、フォアハンドも強攻ではなく何本でも連打で攻めた。2ゲーム目以降も競り合いながら、要所を締めて逆転勝ちを収める。
2番・篠塚は、ガルドスとの「25歳差対決」。親子と言っても差し支えない年齢差だろう。ガルドスは往年のカミソリカウンターの切れ味こそないものの、篠塚の後陣での粘りにもよく動き、フォアでしっかり攻めてきた。 篠塚は2ゲーム目を落としながらも、3ゲーム目に0-4のビハインドから11-6と逆転したのが大きく、3-1で勝利。「下がっていては勝てない」と覚悟を決めて打った、4ゲーム目9-9からのバックカウンターは迫力があった。
前半で2-0のリードを奪えば、日本男子の勝利はほぼ動かない。3番・松島は先輩たちが作ってくれた流れに乗り、出足から両ハンドのパワードライブを振り抜く。試合の中盤から、21歳年上のハベソーンが半ば戦意を喪失していた。 「自分が絶好調だったので、それが結果につながった。得意としているサービスが効いていたし、全然緊張しなかった。世界卓球の舞台は本当の楽しいです」と試合後に語った松島。試合の終盤にはバックストレートへのライジングのバックドライブを連発し、昨年10月のWTTスターコンテンダー蘭州では敗れていたハベソーンを打ちのめした。怪物ぶりを見せつける、圧巻のパフォーマンスだった。