実は石破首相に投資家はそれほど失望していない 目玉政策の関連銘柄を中心に出戻りの動き、筆頭は「地方創生」
【株式フジ】 10月27日に投開票が行われる衆院選で、与党は大幅に議席を減らすことになりそうです。マスコミによる調査は軒並みそれを示しており、多くの有権者もそのように考えているでしょう。 【表でみる】夕刊フジが作成した「落選危機にある大物・著名候補21人のリスト」 政治とカネの問題に対する批判は根強く、物価高によって生活が苦しくなっていることも与党への批判を増幅しています。さらに、9月27日の自民党総裁選第1回投票で得票トップだった高市早苗氏を決選投票で選出しなかった自民党（議員）への失望もあると思われます。 自民党支持者の中でも保守色の強い一群はとくに失望しているようです。石破茂首相への失望というよりは自民党という政党全体への失望でしょう。 ただ、株式市場の性質を勘案して読み解くと、投資家はそこまで失望しているわけではないと見えます。 株式市場は状況が明確であれば、選挙結果を待たずに株価に織り込む性質があります。現状の株価が「与党大敗」を織り込んでいるとすれば、日経平均の水準は3万8000―3万9000円と決して低くない水準に位置していることから、実は投資家はそれほど失望していないという理解です。これは、野党への政権交代などまったく想定していないということです。 衆院選後、あるいはその直前から、石破内閣の目玉政策に関連する銘柄を中心に出直りの動きが見られるかもしれません。自民党総裁選翌週の9月30日、日経平均が1910円安となる中で、個別に（石破政策を好感し）上昇した経緯がある銘柄は、ここでもう一度注目しておくべきではないでしょうか。 ■「地方創生」雨風太陽、チェンジHD、鳥取銀行 筆頭は「地方創生」に絡む銘柄です。地方の農産物生産者から直接購入できるECプラットフォームを運営する「雨風太陽（5616）」、地方自治体・企業のDXを支援する「チェンジホールディング（3962）」、石破首相の地元の地銀「鳥取銀行（8383）」は、地方創生への取り組みで恩恵を受けるとして急伸した経緯があります。 ■「防災庁創設」能美防災
