RNA編集療法手掛ける米欧企業株急伸-画期的な臨床試験データ好感
(ブルームバーグ): 16日の米株式市場で、RNA編集技術を用いた治療法の開発を手掛ける米ウエーブ・ライフ・サイエンシズなどの株価が急伸。臨床試験の画期的なデータにより、治療法としてのこの技術の有望性が示された。
ウエーブ・ライフはこの日、肺・肝疾患を引き起こす遺伝性疾患の治療薬候補が単回投与試験でいわゆる「メカニズムの証明(POM)」を達成したと発表。同社の株価は74%上昇と過去最高の値上がりとなり、2020年9月以来の高値を記録。同社の市場価値は9億5000万ドル(約1420億円)近く増加した。
早期の有効性の結果がアナリストの予想を上回ったことで、ウォール街はウエーブ・ライフの薬剤の可能性を称賛。Bライリー・セキュリティーズのアナリスト、マディソン・エルサーディ氏は「実際にヒトで、われわれが考えている通りの結果が得られたのはこれが初めてだ。たった1回の投与でこうした結果が得られ、実に有望だ」と述べた。
ウエーブ・ライフのデータ発表を受け、この分野の他の開発企業の株価も急伸。プロQRセラピューティクスは122%高と、2倍強の水準に上昇。コーロ・バイオは94%上げた。両銘柄とも1営業日の上昇率としては過去最高となった。
ウエーブ・ライフは25年に自社の治療法の反復投与試験のデータを公表する予定。
原題:RNA-Editing Stocks Soar by Record on Wave Life’s Trial Data (1)(抜粋)
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Angel Adegbesan