熊本市中心部の白川堤防に落書き16カ所 熊本河川国道事務所が被害届提出 市民ら「景観損ね残念」
国土交通省が熊本市中心部の白川左岸に整備した親水エリアの堤防などで、数メートル大の落書きが16カ所見つかった。散策する市民から「景観を損ねて残念」という声が出ている。熊本河川国道事務所は警察に被害届を提出し、「誰かが落書きしているのを見かけたら事務所か警察に通報してほしい」と呼びかけている。 落書きが相次いだのは、明午橋から大甲橋にかけての左岸約600メートルの「緑の区間」。昨年3月に整備された堤防の壁面に、複数の円や英文字のようなものが今年3月15日から5月7日にかけて15カ所見つかり、右岸側でも1カ所確認された。最大で縦1・4メートル、横2・6メートル。スプレー塗料が使われたとみられ、「消すのは難しそう」と同事務所。被害届を受けた熊本中央署は器物損壊の疑いで調べている。 日頃から散歩や買い物でこの区間を利用する近所の80代の女性は、落書きを見て「せっかく新しい堤防ができたのに残念。誰がしたのか分からないが、住民は気になっている」と話す。
相次ぐ落書きを受け、同事務所はもともと設けていた監視カメラの台数を増やし、「落書きは犯罪です」「防犯カメラ作動中」と警告する看板やパネルを18枚設置した。担当者は「緑の区間は市街地に近く、通行人も多い。市民が気持ち良く利用できるよう、落書きはやめてほしい」と訴えている。(遠山和泉)