【オーストラリア】豪2月の貿易黒字縮小、鉄鉱石輸出減などで
豪政府統計局(ABS)が7日までに発表した2月の貿易収支(季節調整値、物品対象)は、72億8,000万豪ドル(約7,264億円)の黒字となった。黒字額は前月の100億5,800万豪ドルから急減し、2023年9月以来の低水準となった。農産物や鉄鉱石の輸出が減ったほか、輸入額が増えたことが背景にある。【NNAオーストラリア編集部】 輸出額は455億2,000万豪ドルと前月比2.2%減少し、輸入額は382億3,900万豪ドルと4.8%増加した。 輸出額の内訳は、農産物が4.5%減の56億5,600万豪ドルとなり、非農産物は横ばいの371億5,700万豪ドルだった。 非農産物の輸出の内訳は、◇金属鉱石・鉱物:146億豪ドル(8.4%減)◇石炭・コークス・豆炭:86億2,100万豪ドル(9.6%増)◇その他鉱物燃料:73億8,400万豪ドル(4.1%増)◇機械:11億5,700万豪ドル(1.1%増)◇非通貨用金製品:26億9,300万豪ドル(21.9%減)――などとなった。 資源・エネルギーのうち、ユニット当たりの輸出額は、塊状鉄鉱石が前月比4.8%減、原料炭が6.4%減、液化天然ガス(LNG)が1.1%減だった。 日本向けの主要資源の輸出額(オリジナル値)の増減は、◇塊状鉄鉱石:0.8%減◇粉状鉄鉱石:0.6%減◇非微粘結炭:4.5%増◇一般炭:0.7%増――だった。 米格付け大手ムーディーズのアナリスト、クルーズ氏は、「1月に1トン当たり145米ドル(約2万2,000円)だった鉄鉱石価格が約100米ドルまで下落したことと、中国の不動産市場の低迷が響いた」と述べた。 ■中間財の輸入が9.5%増加 一方、輸入の内訳は、◇消費財:120億2,200万豪ドル(2.8%増)◇資本財:91億300万豪ドル(0.7%減)◇中間財など:162億4,100万豪ドル(9.5%増)――となった。