アニメータースキル検定、第1回目は350人が受験 担当者は手応え「大きな意義がある」
一般社団法人 日本アニメフィルム文化連盟「NAFCA」が主催するアニメータースキル検定(アニ検)トレス・タップ割り検定の6,5級が、東京、大阪、名古屋、福岡、新潟の全国5都市6会場で9日開催された。運営の担当者によると「今回が第一回目となる検定でしたが、全国で約350人が会場を訪れました。次回第二回の検定は2025年6月頃を予定しています」と手応えを感じていると説明した。 【画像】1級は難しそう…アニメータースキル検定の内容 アニメータースキル検定は深刻化するアニメ業界の人材不足を改善するための取り組みで、アニメ業界に入る前から現場の知識とスキルを身につけてもらうこと、アニメーターという職業の認知度、理解度を高めていくことを目的として設計、実施。 アニメーターのスキルの土台となる「動画」という分野の技術と知識を測る検定となり、プロのアニメーターになりたい人はもちろん、絵を描くのが大好き!という人や、制作・監督志望の人、アニメファンの人もチャレンジでき、今回開催のトレス・タップ割り検定では全ての受検者の回答をプロのアニメーター・動画監督が採点し、フィードバックを含めて受検者に返送する。 検定を受検したのは全国の16歳から61歳の約350人。将来アニメーターを目指しているという高校2年生や、春からアニメーターとして就職するという大学生、若い頃の夢を実現させたいという40代の主婦など、世代を超えて多くの人が受検しており、全国規模では初となるアニメーターのスキルを測る検定の需要の大きさが伺えた。 担当者は「現在プロとして活躍するアニメーターの総数が5200名程度であると言われる中で、初回の検定に約350名が集まってくれたことには大きな意義があると感じています」と手応え。 この第一回検定を実施するにあたって制作した公式教科書「アニメータースキル検定(アニ検)公式テキスト トレス・タップ割り6級・5級編」は、9月16日の発売後1週間と待たずに重版が決定し、これまでに約4000冊を売り上げる異例のヒット。 NAFCAでは今後もトレス・タップ割り検定の4級以降や素材組み検定も続けて実施するべく、検定内容とそれを学習するための教科書を制作。また、次回第二回の検定は2025年6月頃を予定している。