ウクライナの仲間と富山公演 富山市出身バレエダンサー岩崎さん 8日、オーバード・ホール
●3年所属の名門と共演 「精いっぱいの舞台届けたい」 富山市出身のバレエダンサー岩崎安里さん(28)=東京都=は8日午後6時半から、3年間所属したウクライナ国立バレエ(旧キエフ・バレエ)の富山公演(富山新聞社後援)でオーバード・ホールの舞台に立つ。ロシアのウクライナ侵攻から3年、「ウクライナのみんなと精いっぱいの舞台を届けたい」と旧知の仲間たちとの3年ぶりの共演に胸を躍らせている。 6歳でバレエを始めた岩崎さんは、2018年9月にウクライナの名門キエフ・バレエに入団した。21年12月に退団するまで多くの舞台に立ち、帰国後は東京を拠点に活動している。 昨年11月にはコロナ禍やウクライナ侵攻の経験から、平穏な日常のありがたさを踊りで表現しようと、地元富山で初となる自主公演を開催した。 今回上演するロマンチックバレエの最高峰「ジゼル」は恋人に裏切られ、命を落としながらも愛を貫く村娘を描くバレエの名作。岩崎さんは第2幕でウィリ(精霊)役として群舞を務める。 岩崎さんはジゼルには何度も出演しているが、寺田宜弘さんが芸術監督になり、振りや踊りが変わってからは初めての出演となる。 岩崎さんによると、今回の見どころは恋人と村娘が死後の世界で再会するラストシーンとして、「魂の愛の物語で感動する」とアピールする。 岩崎さんは9日に本多の森北電ホールで行われる金沢公演(北國新聞文化センター主催、北國新聞社後援)、東京公演などにも出演する。岩崎さんは「約3年ぶりに仲間とステージに立ててうれしい」と話した。