マスク氏、米連邦支出削減目標の2兆ドルは「最良の結果」
[ワシントン 9日 ロイター] - トランプ米次期大統領が新組織「政府効率化省」(DOGE)の共同トップに指名したイーロン・マスク氏は、6兆8000億ドル規模の米連邦政府の支出から2兆ドルを削減するとした目標は「最良の結果」だとし、たとえ達成できる場合でも長丁場になるとの認識を示した。 世界一の富豪で、米電気自動車(EV)メーカーのテスラの最高経営責任者(CEO)を務めるマスク氏は政治戦略家のマーク・ペン氏との9日の対談で、支出削減で「2兆ドルを目指せば、1兆ドルを達成する可能性は十分にあると思う」と発言した。 トランプ氏はマスク氏と、昨年の米大統領選で共和党候補の座をトランプ氏らと争ったビベック・ラマスワミ氏をDOGEの共同トップに指名。政府の効率化に向けて連邦政府の支出削減や、規制の緩和に焦点を当てる。 既存の連邦支出のうち約3分の2は、トランプ氏が削減しないと約束したか、削減できないプログラムとなっている。それらは退職者向けの社会保障制度とメディケア制度、国防や退役軍人への給付金、36兆ドル規模に増大した債務の利払いなどに使われており、2兆ドル削減の目標達成するのは困難だとの見方が出ている。