広島電鉄・1900形の2両、引退へ…6、7、13日に「さよなら運行」
広島電鉄の路面電車で旧京都市電の車両「1900形」(全15両)のうち、初めて2両が引退する。1957年製の車両は、78年の同市電廃止に伴って移籍。頑丈で運転、整備がしやすいうえ、力強い走りで重宝され、古都を走った期間より、広島の方が長くなった。2両は6日からの「さよなら運行」と14日の撮影会で、この街に別れを告げる。 1900形は全長12メートル、重さ18トンで定員は85人。京都時代と同じ緑とベージュのツートンカラーで窓下にオレンジの帯を配する。2基付く前照灯も他にない特徴だ。広電は各車への京都にちなんだ愛称を公募し、約9000通の応募から、「東山」「金閣」「鞍馬」などの愛称が決まった。移籍して約半世紀、全車そろって活躍してきた。 引退する2両は、1902号「桃山」と03号「舞妓(まいこ)」。整備すればまだ走れるが、車体各部の傷み具合などから総合的に判断し、新型車両に道を譲ることが決まった。 さよなら運行は6、7、13日の3日間、8号線(江波―横川駅)で実施。各日とも、1902号が午前11時12分に江波電停を出て、横川駅電停の折り返しで1往復する。03号は午後2時12分に江波電停を発車し、同様に折り返しで走る。2両には記念のヘッドマークを掲出。通常の営業運行なので、普段通り乗車できる。撮影会は、広島市中区の千田車庫で、1900形15両を並べて実施。参加募集は終わっている。