中国の24年成長率見通しを4.8%に上方修正、デフレリスク続く-調査
(ブルームバーグ): 中国経済が1-3月(第1四半期)に予想を超える成長を遂げ、アナリストらは年間成長率見通しを引き上げた。ただ、デフレからの脱却に苦しむ兆しが増えているとの見方も示した。
ブルームバーグのエコノミスト調査(中央値)では、2024年の国内総生産(GDP)は前年比4.8%増となる見通し。先月調査の4.6%増から上方修正され、政府目標の約5%増に近づいた。
中国政府が発表した1-3月GDPは前年同期比5.3%増と、ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値(4.8%増)を上回っていた。
中国GDP、1~3月は予想上回る-単月データ弱く支援増必要か
対照的にインフレ率見通しは3月の調査から下方修正された。住宅価格下落後の家計支出低迷が長引いている。24年の消費者物価上昇率は現在0.6%と見込まれ、これまでの0.8%から引き下げられた。
工業価格は平均0.6%下落と予想されており、3月予測と比べ倍の値下がりペースとなった。
調査対象のエコノミスト15人のうち9人が、不動産市況低迷が今年の中国成長に対する最大のリスクだとし、4人は低インフレと弱い国内消費を最大の懸念事項に挙げた。
政府がどう対応すべきかについても意見が分かれ、不動産投資を強化する対策がトップ、公共支出の加速がそれに続いた。
その他の見通しは以下の通り。
原題:China 2024 Growth Outlook Raised to 4.8%, Deflation Risk Lingers(抜粋)
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