荒木商会、富山県高岡市の倉庫でリユース品販売 家財道具扱う新会社設立
リサイクル業の荒木商会(富山県高岡市長慶寺、荒木信幸社長)は、不要になった家財道具を扱う新会社「ROKA STYLE(ロカ スタイル)」を立ち上げた。収集、洗浄した後、同市立野の倉庫で販売する。リサイクルや埋め立て処理されていたものをリユース品として活用することで環境負荷を最小限に抑え、循環型社会の実現につなげる。 荒木商会は、一般家庭やオフィスの廃品を回収する片付け事業に力を入れる。回収した品の9割を再資源化しているが、リサイクルもエネルギーを消費するため、より環境負荷が低いリユースの重要性を以前から感じていた。 同社では処分料を取ってリサイクルしていたが、ロカ スタイルは無料で引き取って販売する。今秋から営業を始め、初年度は年間5千点の廃棄物削減を目指す。 現在、約2万点を数百円~数万円で売っている。倉庫には古たんすや机、時計、書物、食器類などが並び、年代物のレコードやゲーム機、フィギュア、レーザーディスク、黒電話などもある。掘り出し物を求めて、県外からも客が訪れている。
ものの価値を見直す機会にしてもらおうと、廃棄物を使ったアート作品を展示するギャラリーも設けた。使用時をイメージしやすいよう、現代の家具と組み合わせて展示したスペースもある。 今後は企業間取引(BtoB)を強化したい考えで、顧客のニーズに応じてリユース品を調達したり、レンタルに応じたりする。 荒木社長は「一見使いものにならない品にも価値を感じる人がおり、海外需要もある。限りある資源を生かし、モノを循環させるという考え方が広まればいい」と話す。