まもなくハロウィン!『ジョーカー』『ソウ』「ウェンズデー」新作など、コスプレしたくなる作品をチェック
もうすぐ10月31日の”ハロウィン”だが、ハロウィンといえばなにを思い浮かべるだろうか。「Trick or treat!」のとおりお菓子がもらえるorイタズラする日、ジャック・オ・ランタン、ブギーマンでおなじみの映画『ハロウィン』などなど…。”ハロウィン”が含む意味は様々あるが、近年の日本においては、思い思いのコスプレに挑戦するのがスタンダードとなっている模様。数多あるモチーフのなかでもやはり人気が高いのが、ハーレイ・クインやウェンズデーといった、抜群の存在感を放っていた映画やドラマのキャラクターたち。非日常的な装いになるド派手ものから、手持ちのアイテムで手軽に挑戦できるカジュアルなものまでバラエティはもはや無限!そこで本稿では、今年の映画トピックも交えながら、ハロウィンにコスプレしたくなる映画作品を紹介していく。今年のコスプレにまだ悩み中の人は、ぜひ参考にしてみてほしい。 『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』で初登場したリー。彼女の怪しげな雰囲気も魅力的(『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』) ■今年の話題作はコレ!『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』アーサー&リー これまでも定番コスプレの一つであったジョーカー。一口に”ジョーカー”と言っても、実写版だけでホアキン・フェニックス版、ヒース・レジャー版、ジャレッド・レト版、シーザー・ロメロ版、ジャック・ニコルソン版と数パターンあるが、基本的には、白っぽくした肌に真っ赤な口紅、緑のヘアカラー、そして赤または紫系のスーツが彼のシンボル。そして、フェニックス版である新作『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』(公開中)におけるジョーカーといえば、ピエロメイクが印象的だ。 さらに本作では、レディ・ガガが演じるリーという女性が登場するが、ブロンドヘアに目元にはダイヤのような形のアイメイクと、こちらもコスプレしたくなってしまうアバンギャルドなビジュアル。パートナーや友人と2人で、アーサー&リーに扮してみれば、2人の気持ちがわかる…かも? ■近年の大大大定番『スーサイド・スクワッド』ハーレイ・クイン 上述の、ジャレッド・レト版ジョーカーが登場する『スーサイド・スクワッド』(16)のヒロインであり、犯罪者であるハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)。もともとはアーカム・アサイラムに勤める精神科医だったが、ジョーカーに恋したことでサイコパスのような性格になってしまった女性だ。 精神科医ハーリーン・クインゼルとしての女医ルックも魅力的だが、プラチナブロンドの髪をツインテールにし、結んだ毛先を青と赤に染め、タイトなTシャツにローライズなホットパンツ、そしてスニーカーブーツという派手なコーディネートはたちまち観客の心を掴み、公開後から早速ハロウィンの仮装としてチョイスする人が急増。街中をハーレイが何十人と歩き回るほどとなった。 また、本作ではもう一人印象的な装いのキャラクターがいる。それが日本の妖刀使いであるカタナ(福原かれん)。黒い髪をストンと下ろし、額に赤い丸が刻まれた日の丸風の仮面、サラシ、赤いタスキ、スキニーパンツと、“ハリウッド風日本”が詰め込まれたキャラクター造形。和テイスト(?)のコスプレ希望の方にはぜひおすすめしたいキャラクターだ。 ■頬の渦巻きがアイコン「ソウ」シリーズでおなじみのビリー 殺人鬼ジグソウに捕らえられ、その指示に従って命懸けのデスゲームに挑まされる“プレイヤー”たちの姿を描くソリッドシチュエーションスリラーの人気シリーズ「ソウ」。10作目となる『ソウX』が現在公開中だが、そんな本作でひときわ目を引くのが、三輪車を漕いでプレイヤーの前に時折姿を現すビリー人形だ。 真っ白な顔に飛び出したような頬骨、そこに描かれた赤い渦巻き、黒い目の中心でギラつく赤い目…と、かなり強烈なビジュアル。その造形を再現したコスプレ用のマスクも販売されているようだが、ビリー”ライク”なコスプレをするならば、なるべく白っぽくした肌に赤い渦巻きを描き、目元を黒っぽく囲む、というやり方も。黒いスーツ+赤い蝶ネクタイ&ポケットチーフ、加えて赤い三輪車に乗って登場すれば…もはや完璧!? ■どっちのウェンズデーに挑戦する?『アダムス・ファミリー』「ウェンズデー」 チャールズ・アダムスによるカートゥーンを原作としたホラーコメディ『アダムス・ファミリー』(91)。本作でクリスティーナ・リッチが演じたウェンズデーは、青白い肌に、青黒いほど黒い髪をキッチリとセンター分け&三つ編みにし、ゴシックなワンピースを着用。ハロウィンらしい雰囲気も相まってこれまでも定番のコスプレだった。 しかし、2022年配信の「ウェンズデー」でジェナ・オルテガが演じた新たな”ウェンズデー”が登場するや、たちまちこちらも新定番に。リッチ版と異なり前髪は下ろし、ほんの少し真ん中で分けた程度。黒みがかったボルドーカラーのリップに縦ストライプが入った制服、そしてなんといっても、下から睨みつけるような表情がオルテガ版の肝。工作に自信がある場合は、ウェンズデーの相棒(?)のハンドを作って肩に乗せておくのもアリだ。 ちなみに、『アダムス・ファミリー』でウェンズデーを演じたリッチは、ドラマ「ウェンズデー」でマリリン・ソーンヒルというウェンズデーが通うネヴァーモア学園の先生役として出演している。ソーンヒルもまた、赤みがかったロングヘアにパッツン前髪、そして角が尖った大きなメガネと、インパクト大のルックス。被らないコスプレを探している人は、ソーンヒル先生もオススメ。 ■そのまま私服としても使えるアイテムばかり『レオン』マチルダ ジャン・レノとナタリー・ポートマンが共演し、リュック・ベッソンが監督&脚本を務めた『レオン』(94)。映画としての知名度の高さはもちろん、映画に詳しくない人も、ポートマン演じるマチルダを見たことがあるという人も多いだろう。 劇中に登場するマチルダのコーディネートはいずれも抜群にイケている。90年代ファッションがリバイバルし、おなかが出るクロップド丈のピタTが流行中のいまの日本ではよりいっそうハマるだろう。彼女のワードローブのなかでも飛び抜けて認知度の高い、カーキのオーバーサイズMA-1、黒のトップス、ホットパンツ、黒のハイカットブーツ、チョーカー、えんじ色のベレー帽、そしてラウンド型のサングラスはハロウィン時期の気温にもマッチしているほか、各アイテムをコスプレ以外でも普段着として着られるのが魅力。 上記のような定番コーディネート以外にもマチルダは様々なファッションを見せているので、そちらもチェックして挑戦してみるのはいかがだろうか。 ■2人セットのコスプレといえば『シャイニング』双子の少女 スティーヴン・キング原作、スタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』(80)。雪のため冬季のみ閉鎖されるホテルで一時的に暮らす家族を、次々と恐ろしい現象が襲うホラー映画の傑作だ。 隙間から顔を覗かせるニコルソン演じる主人公のシーンもすさまじい知名度を誇るが、同じくくらい印象深いのが、おそろいの水色のドレスを纏ったあの双子の少女だろう。ブラウンでウェーブがかった髪で前髪をピッタリと分け、パフスリーブにウエストマークのリボン、そしてシアーのハイソックスにストラップシューズと、ガーリーさあふれるルック。いま流行中のバレエコアの雰囲気もあり、これもまた今年ハマるコスプレの一つになりそう。 ちなみに2017年には、ブルース・ウィリスがアシスタントと共に双子のコスプレに挑戦。胸元には大ぶりのフリル、頭には大きな花のバレッタが鎮座し、オリジナルよりもファンシーさが増している。女性だけでなく、男性にもウィリスに続いてぜひ挑戦してほしいコスプレだ。 ■子どもだけでなく、ワンちゃんにも人気!?『チャイルド・プレイ』チャッキー 往年の“子どもホラーアイコン”といえば、殺人鬼の魂を宿した人形であるチャッキー。赤毛にカラフルなボーダーのカットソー、そしてデニムのオーバーオールというキャッチーなルックスに、殺意全開の表情が印象的。 チャッキーの見た目に合わせ、子どもがコスプレしている姿もよく見かける。手に入りやすいアイテムだけでできてしまうのも人気の理由だろう。さらに、なんとチャッキーが武器を振りかざしているように見える、犬用のウェアも!恐ろしいような気もする一方、ワンちゃんの事情を知らない表情とのミスマッチもまたたまらない。ぜひ、ワンちゃんも含む一家で挑戦してみてはいかがだろうか。 ■パンクな雰囲気に惹かれる『シザーハンズ』エドワード 天才発明家が作りだした、手がハサミでできた人造人間エドワード(ジョニー・デップ)と、彼が出会った少女キム(ウィノナ・ライダー)の心温まる交流を描く『シザーハンズ』(91)。青白い肌に、ボリュームのある独創的なヘアスタイル、そして、異素材ミックスかつボンテージファッションを思わせるベルトやスタッズをふんだんに使用したブラックのオールインワンは、ヴィジュアル系ファッションを想起させ、刺さる人には刺さるキャラクター造形なのではないだろうか。 もちろん市販のコスプレ衣装もあるが、たとえばオールブラックのトップスとボトムスに、ショルダーストラップ付きのベルトやレッグリング、ハーネスベルトを組み合わせて、ハロウィンならではのオマージュコーデでプチコスプレっぽく仕上げるのもアリ。手持ちのアイテムを組み合わせて、自分しかわからないレベルのハロウィンを楽しむのも一興かもしれない。 ■それぞれのやり方でコスプレに挑戦してみては? 日本では「コスプレをする日」のような独自の進化を遂げつつあるハロウィン。往年の傑作から最新作まで、コスプレしたくなるような魅力的なキャラクターは大勢いる。毎年やっている人も、気になっていたという人も、ルールやマナーはきちんと守ったうえで、シーズンイベントをエンジョイしてみてはいかがだろうか。 文/サンクレイオ翼