ロケーションマインドが新たに資金調達 GPS受信機や空間情報生成AIの開発加速
人工知能(AI)事業と宇宙事業を展開するベンチャー企業LocationMind(ロケーションマインド、東京都千代田区)はこのほど、新たに13億7000万円の資金調達を実現し、2023年以降の資金調達額が31億7000万円に上ったと発表した。今回の分を含め、これまで集めた資金調達額の総額は累計約49億1000万円に達したという。 今回調達した資金は、既存事業の拡大や事業のグローバル展開などに投下していく予定。具体的には自動車・船舶・ドローン向けなどの信頼性の高い次世代衛星利用測位システム(GPS)受信機の開発や「不正がないと認証されたGPS測位」の事業化の加速に役立てる。また、世界中の人・自動車・船・不動産などの動態に関する高度な空間情報の分析を可能にする空間情報生成AIの開発に使う。 今回の13億7000万円は共同通信社(東京都港区)や博報堂DYベンチャーズ(東京都港区)など9社から調達した。共同通信社の東隆行常務理事は「位置情報解析で世界的な技術力を持つロケーションマインドに出資できて大変うれしい。AI や宇宙、衛星に関する技術革新が急速に進み悪用のリスクも高まる中で、信頼性の高い情報を提供するロケーションマインドの存在感が日本のみならず世界でもますます高まることを期待する」とコメント。 博報堂DYベンチャーズのマネージング・パートナー取締役COO(最高執行責任者)漆山乃介さんは「ロケーションマインドの提供する位置情報解析ソリューションは、企業や自治体がリアルタイムでデータに基づいた意思決定を行うための重要なツールであり、その用途は幅広く、社会的意義は極めて大きい」としている。